更新日: 2024.10.10 家計の見直し
あなたはどっち?夫婦で家計管理タイプ VS どちらかが1人で家計管理タイプ
ふたりで管理するのか、それともどちらか一方に任せるのか。さて、どちらが良いでしょうか?
Text:下田幸彦(しもだゆきひこ)
ファイナンシャルプランナー(AFP)
ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザー・証券外務員二種・FP事務所・青い森マネードクターズ 代表
青森県出身。大学卒業後IT企業に入社。金融系システム構築をきっかけにFP資格を取得。
保険ショップ店長、東証一部上場ハウスメーカー金融担当者を経て2016年独立。
10年にわたる保険業界と住宅業界の経験をもとに、保険などの金融商品を販売しない独立系ファイナンシャルプランナーとして顧客利益を重視した中立な立場のアドバイスを行っています。
個別相談を中心に企業や学校へのマネーセミナー、各メディアへのコラム執筆も担当。
FP事務所・青い森マネードクターズ公式運営サイト
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無料メールマガジン「お金の知恵・マネーチェ」
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あなたはどっち?夫婦の家計管理のタイプ
家計管理は大きく2つのタイプに分けられます。あなたのご家庭はどちらでしょうか?
A:妻(または夫)にお給料をすべて渡して管理してもらい、自分はお小遣い制
B:お互いの収入から必要な生活費を出し合い、残りはすべて使い道自由。
A、Bそれぞれにメリット・デメリットがあります。
例えば、、、
<お小遣い制のメリットとデメリット>
メリット
・一人で家計管理するため管理がしやすい
・定額制のお小遣いの場合、予算化できるので支出管理がしやすい
・お小遣いをもらう側は予算内であれば使途は自由。
デメリット
・家計管理する側の負担が増える(家計簿の記録など)
・お小遣いをもらう側は家計状況への関心が薄くなることがある
<生活費を出し合って管理するメリットとデメリット>
メリット
・全体で何にいくらかかっているのか把握しやすい
・お互いの財布の自由度が高い(生活費以外の収入の使い道は自由)
・支出を分担しているため夫婦で家計についての話し合いのきっかけになる
デメリット
・自由度が高い分、お互いの無駄遣いがあっても気づかない
・家計の分担を項目で分けると不公平感が生まれることもある(家賃は夫、光熱費は妻など)
・外食やレジャー費用が別枠になってしまうと、支出全体が膨らみがちになる
などが挙げられます。ここまで読まれた方は
・「お小遣い制の方が細かいことを気にせずにお金を使えるから楽」
・「お小遣い制は自由が奪われるようでイヤだ」
・「夫婦だったら生活費はお互いに出し合うべき」
・「いくら夫婦でもお金の使い道まで管理されたくない」
・「独身時代の貯蓄は自分のもの。相手には内緒にしておきたい」
など、その人の価値観によって賛否両論あると思います。
夫婦の家計管理は最終的にふたりで納得のいく管理方法が見つかり、結果としてお金のストレスがなく老後まで資金的余裕が保てるのであればどちらでも良いと著者は考えています。上記A、B以外にもふたりでしっくりくる管理方法が見つかればそれがふたりの中での家計管理の正解ということになります。
今回、どの方法で家計管理している方も取り入れてみてほしい『夫婦で一緒に家計管理する方法』をご紹介します。
夫婦共有型家計簿のススメ
今の家計管理のスタイルがお小遣い制でも生活費を出し合う共同管理でも、家計管理で大切なことは、お金が「いつ」「何に」使われたのかをひと目でわかるように“見える化”することです。そのために有効な方法は“家計簿をつけること“。
(あぁ、やっぱりね。という声が聞こえてきそうですが・・・)
家計簿というと地味でつまらなくて長続きしないイメージが強いですよね。
確かにこれまでの手帳タイプやノートタイプの家計簿は記入・入力・集計が大変でした。しかし、最近は『クラウド型家計簿アプリ』の登場で、ラクで簡単にふたりで協力し合いながら家計管理がしやすくなりました。(クラウド型家計簿とは、家計簿の入力データがインターネット上に保存され、パソコンやスマホなどさまざまな端末から操作できるソフトウェアサービスのことです)
<クラウド型家計簿を使って夫婦で家計管理をするメリット>
クラウド型家計簿のメリット
1.ネットがつながる環境ならいつでも手軽に家計簿入力が可能
2.入力データは自動集計され、支出は項目別にひと目でわかる
3.金融機関のネットバンクサービスとの組み合わせで複数の口座残高もその場で確認できる(パソコン、スマホで一括確認ができる)
4.アカウント共有機能で家計全体の状況を夫婦で把握することができる
夫婦で家計管理をするときに便利なのが、4の「アカウント共有機能」です。
アカウント共有とは、サービス利用のときに登録したID(アカウント)とパスワードを夫婦で共有するというとてもシンプルな方法です。
この方法を使うことで、お互いが自分の支出をクラウド型家計簿に入力するだけで家計全体の状況が把握できますし、どちらか一方だけが家計管理で大変な思いをすることで生じる不公平感もありません。
生活費を相手に渡してやりくりしてもらっているご家庭の場合、相手には家計簿アプリで支出の入力をしてもらい、自分は空いた時間に自分の支出を入力するだけで済みます。しかし、中には『相手に自分の行動を監視されるようで家計簿の共有には抵抗がある』という方もいるでしょう。
そんなときは無理に家計簿を共有する必要はありません。ただし、お互いの収入や資産の状況をすべて公開しないとしても、コミュニケーションの一つとして夫婦で将来の目標や夢を共有し、その実現に向けた現実的な資金計画を立てることをおススメします。
Text:下田 幸彦(しもだゆきひこ)
ファイナンシャルプランナー(AFP)