更新日: 2024.10.10 家計の見直し
「湯たんぽはエコで節約できる」って本当ですか? 電気あんかやエアコン暖房よりも電気代・水道代がかかると思うのですが……
そこで本記事では、湯たんぽ1回あたりのコストを計算し、エアコン・電気あんかと比較していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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湯たんぽはエコ? 電気あんかとエアコン暖房を比較
湯たんぽは電気を使用しないため、電気あんかやエアコン暖房よりも電気代を抑えられるようにみえます。しかし、湯たんぽ用のお湯を沸かすための電気代もしくはガス代、水道代がかかるためコストが全くかからないわけではありません。
例えば、消費電力が1250Wの一般的な電気ケトルを用いて、以下の条件でお湯を沸かす場合、必要なコストを計算してみましょう。
●1リットルのお湯を沸かすまでの時間:5分
●電気代:1kwhあたり30円
●湯たんぽの容量:3リットル
1.25kWh×(5分÷60分)×30円/kWh=3.125円
東京水道局によると1リットルあたりの水道代は0.24円(3リットルで0.72円)なので、湯たんぽ1回あたりに必要なコストは「3.845円」となります。
「就寝時にエアコンを4時間つける場合」「就寝時に電気あんか4時間つける場合」と比較してみましょう。エアコンの消費電力は8~12畳用で800W、電気あんかの消費電力は30Wとします。
●エアコンの電気代:0.8kWh×4×30円/kWh=96円
●電気あんかの電気代:0.03kWh×4×30円/kWh=3.6円
エアコンや電気あんかの規格によって差があるとはいえ、湯たんぽは必ずしもエコではないことが分かります。
湯たんぽはエアコン代よりもコストを安く抑えられますが、湯たんぽよりも電気あんかのほうが低コストといえるでしょう。電気代を抑えたい場合は、電気あんかのほうが合理的な選択であることが分かります。また、湯たんぽはお湯を沸かす手間があり、時間的なコストもかかるデメリットがあります。
湯たんぽのエコな使い方とは
それでも、自分は湯たんぽを使いたいという方は、湯たんぽのエコな使い方を実践するとよいでしょう。
湯たんぽをエコに活用し、電気代や水道代を抑える方法を解説します。
●残り湯を再利用する
●適切なサイズの湯たんぽを選ぶ
●お湯の温度を調節する
●湯たんぽをタオルやカバーで包み保温性を高める
湯たんぽを使った後のお湯を再利用することで、水道代を抑えられます。気にならないのであれば、風呂の残り湯を使うという手もあります。
容量が大きい湯たんぽは必要なお湯の量も多くなるため、適切なサイズの湯たんぽを選ぶことも効果的です。適切なサイズの湯たんぽを使えば、水道代のほかに沸騰までの時間を短縮した電気代の節約効果が見込めます。
また、完全に沸騰させずに「そこそこの温度」に調節することも意識しましょう。最近の湯たんぽはやけどを防止するための工夫が施されていますが、快適に感じる程度の温度で利用すれば電気代を抑えられます。
何度もお湯を温めると電気代がかかるので、湯たんぽの保温性を高めることも効果的です。バスタオルや専用カバーなどを用いて保温性を高めれば、湯たんぽの使用コストを抑えられるでしょう。
まとめ
湯たんぽよりも、規格によっては電気あんかのほうが低コストといえます。電気あんかを購入する予定がなく、エアコンの使用もできるかぎり抑えたい湯たんぽ派の方は、残り湯を再利用したりお湯を温める時間を短縮したり、エコな使い方を実践するとよいでしょう。
ここ数年はエネルギー価格が上昇しているため、家計の負担を軽減する重要性が高まっています。「1回あたり1~2円程度の節約」でも、長期間継続すればそれなりの金額になるため、ぜひ省エネを意識してみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー