仕事が終わらなくて休日出勤命令が出ました。「絶対に」従うべきでしょうか?
配信日: 2024.01.20 更新日: 2024.10.10
ただ、「仕事が終わらない」という理由で、休みを削ってまで出勤させてもいいのでしょうか。今回は休日出勤命令が出た場合に、必ず従わなければならないのかどうかについて説明します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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法定労働時間
労働時間は1日8時間、週40時間以上の勤務は国によって禁止されています。ただ、時間外労働協定(36協定)の届け出が完了している場合は、残業や休日出勤が認められています。
もちろん、時間外労働協定の中にも上限があり、月45時間を超える労働は違法となります。したがって、時間外労働協定を結んでおり、上限の労働時間に満たなければ、休日出勤や残業はできます。
休日の取得
勤務時間だけではなく、休日にも決まりがあります。休日は少なくとも毎週1日の休日、または4週間で4日以上取得しなければなりません。仕事が終わらないからといって、短時間だけ働くことも出勤日扱いになります。
丸一日の休みを取っていない場合は、労働基準法に違反している可能性があります。休日出勤については、少しでも働いたら出勤日にカウントされるため、休日という扱いにはなりませんので注意しましょう。
休日出勤命令が出たら従うべき?
結論としては、労働時間としてきちんと処理されるようであれば、従う必要があります。1ヶ月の労働可能時間に余裕がある場合は、休日出勤ができます。
ただ、休日出勤が労働時間としてみなされない場合は、従う必要はありません。現在は労働基準が見直されて働きやすい環境になっていますが、以前はタダ働きで仕事をしている人も多くいました。
したがって、休日出勤をする場合は、自分の労働状況をしっかり確認してから仕事をしましょう。
休日出勤命令が出た場合の対処法
労働時間が定められていると知っていても、仕事量によって、休日出勤命令が出る可能性があります。上司の命令だからといって、なんでも従っていると、身体面や精神面でも大きなダメージが出てしまいます。
以下では、休日出勤命令が出た場合に、どのように対処したらいいのかを説明します。
本当に休日出勤をする必要があるのかを確認する
まずは、休日出勤をしなければならない理由を明確にします。急ぎの仕事であればやむを得ませんが、休み明けの対応で問題ないのであれば、休日出勤は断ってもいいでしょう。
上司からの休日出勤命令を断ったからといって、違反になることはありません。休日出勤をしない場合は、上司に業務内容をしっかりと伝えて、計画を示すことが大切です。
休日出勤をした場合の対応を確認しておく
休日出勤をした分は、どのように処理がされるのかを確認しておきましょう。会社によっては休日出勤手当が出る場合があったり、振替休日として別日に休日を取得できたりします。
どのような対応になるのかを理解していないと、知らず知らずのうちにタダ働きをさせられているかもしれません。
休日出勤に対して何も対応がない場合は、はっきりと断りましょう。会社が労働基準法に反している可能性があります。意図的に休日出勤を促す場合は、ハラスメントが疑われます。
仕事を分担する
仕事量が多くて一人で抱えきれない場合は、周りに助けてもらいましょう。自分ではなくてもできる仕事は、協力して分担します。少しでも仕事量が減れば、身体的負担が少なくなるだけでなく、気持ちも楽になります。
自分にしかできない仕事の場合は、計画を立てるとスムーズにできることがあります。
時間を決めて量をこなせば、その日のうちに仕事が終わるかもしれません。休日出勤をしないためにも、効率よく仕事をこなすことはとても重要です。
休日出勤は労働状況次第で可能
休日出勤をする際は、就業規則などで労働状況を確認してから行うようにしましょう。自分の労働状況に適していない場合は断ることもできます。
それでも会社が対応してくれない場合は、相談窓口に問い合わせるのも手です。休日出勤を機に、労働環境の見直しを検討してみましょう。
出典
厚生労働省 労働時間・休日
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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