更新日: 2024.10.10 働き方
甘いものが苦手なのに、職場で毎月「お菓子代」として500円徴収されます。しかも私は新人なので「退勤後」に買い出し係をするためモヤモヤするのですが、些細なことと諦めるべきでしょうか…?
お菓子を食べない人にとっては、お金と時間の無駄に感じるかもしれません。本記事ではこのような慣習があるときの対処法について解説します。
執筆者:山田麻耶(やまだ まや)
FP2級
職場のお菓子代は必ず払うもの?
休憩室にお菓子が置いてあり、従業員が自由に食べられるようになっている職場も多いことでしょう。お菓子が福利厚生で用意されていればいいのですが、従業員同士で負担している職場もあります。
お菓子を食べない人にとっては払い損となってしまい、金銭的な負担を感じることもあるでしょう。また退勤後や休日などプライベートな時間を使って買いに行く場合、不公平感が増すのではないでしょうか。
シンプルに考えると「自分が食べないのであれば、お金を払う必要はない」といえます。しかし、このようなルールは従業員全員が支払うことが暗黙の了解になっていることも多く、なかなか断りづらいものです。
おやつ代の徴収を断るには
おやつ代の徴収を断るのはなかなか難しいことでしょう。そのような場合の対処法をご紹介します。
健康上の問題を理由にする
「健康診断でお菓子を控えるよう言われた」「肌が荒れやすいのでお菓子を食べないようにしている」など自分の健康面や体質を理由に断ってみましょう。体をいたわりたいという理由であれば、無理にすすめてくる人は少ないことが予想されます。
代わりのものを購入する
お菓子以外のものを購入するのも1つの方法です。甘いお菓子が苦手なのであれば、ガムやコーヒーなどの嗜好(しこう)食品を用意してもらうのも良いかもしれません。自分が口にできる食品が少しでもあれば、おやつ代を徴収されたとしても納得しやすいのではないでしょうか。
金額を減らしてもらう
徴収されるお金を少し減らしてもらえないか打診するのも良いでしょう。周囲が払っている中で自分だけ一切払わないとなると、どうしても角が立ちやすいものです。「ほとんど食べないので半額にしてくれないか」と聞いてみることで、和を乱さないようにしつつ金銭的な負担が減る可能性があります。
業務時間外のお菓子の購入は業務にあたる?
職場によっては、業務時間外にお菓子を購入しに行かなければならない場合もあるでしょう。厚生労働省によると、労働時間は「使用者の指揮命令下に置かれている時間のこと」と定義されています。
「お菓子を買いに行ってほしい」と上司から明確な指示があったり、「お菓子を買いに行かないと評価を下げる」と不利益を被るような状況だったりする場合は業務にあたるといえるでしょう。
とはいえお菓子の買い出しを強く強制したり、評価を下げたりするような職場は少ないのではないでしょうか。ほとんどの場合、「自主的に買い出しに行っている」とみなされ、業務には該当しない可能性があります。
時間外手当を要求することや、業務時間内に買い出しに行くことは難しいかもしれません。
自分が納得できる対応を
自分が食べないお菓子をプライベートの時間に買いに行くのは、なかなか納得できないことです。自分にメリットがないことであれば、上司に相談するなどして断ってもいいのではないでしょうか。
しかし職場のお菓子の買い置きは、長い慣習になっていることも多いものです。新人が買いに行くというシステムなのであれば、周りの職員も新人の頃に買いに行っていたということです。「私は食べないので」と断ることで少なからず反感を買う可能性があります。
職場の雰囲気を考慮した上で、割り切ってお菓子代を払うというのも1つの方法です。自分の最も納得できる方法を選んでくださいね。
出典
厚生労働省 労働時間の考え方:「研修・教育訓練」等の取扱い
執筆者:山田麻耶
FP2級