更新日: 2024.10.10 貯金
20代で「貯金200万円」を達成しましたが、この金額は上位何パーセントですか? 手取り20万円、かなり節約を頑張りました
本記事では、独身世帯と2人以上世帯に分けて、20代の貯蓄額を紹介します。ぜひ参考にしてください。
執筆者:小林裕(こばやし ゆう)
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート
20代の平均貯蓄額
20代の単身世帯と2人以上世帯に分けた上で、貯蓄額の平均値と中央値を示したものが図表1です。平均値は異常値の影響を大きく受けてしまうため、中央値がより参考になるでしょう。
図表1
金融広報中央委員会 令和5年(2023年)家計の金融行動に関する世論調査より筆者作成
図表1の中央値を参考にすると、単身世帯(9万円)より2人以上世帯(30万円)の方が貯蓄額は多いようです。単身世帯よりも2人以上世帯の方が貯蓄額を増やせている傾向があることが分かります。中央値を参考にすると、「20代で200万円の貯蓄ができている」というのは、単身世帯であれ2人以上世帯であれ同世代の中ではかなり多いほうといえます。
ここからは、単身世帯と2人以上世帯それぞれの金融資産保有額分布を見ていきましょう。
20代単身世帯の金融資産保有額分布
20代の単身世帯の金融資産保有額分布は図表2の通りです。
図表2
金融広報中央委員会 令和5年(2023年)家計の金融行動に関する世論調査より筆者作成
図表2を見ると、貯蓄額100万円未満の人が全体の66.9%を占めています。単身世帯ということもあり、将来への備えまでは目が向いていない人が多いのでしょうか。無回答のデータも考慮すると、貯蓄額が200万円超の人は上位約22.2%に当たります。
20代2人以上世帯の金融資産保有額分布
20代の2人以上世帯の金融資産保有額分布は図表3の通りです。
図表3
金融広報中央委員会 令和5年(2023年)家計の金融行動に関する世論調査より筆者作成
図表3によると、貯蓄額100万円未満の人は全体の約58.4%です。単身世帯(66.9%)と比べると、2人以上世帯のほうが貯蓄が進んでいるようです。20代で2人以上世帯であれば、共働きや実家で家族と暮らしている人も多いと考えられます。そのため、単純に稼ぎ手が多いため貯蓄も多くなっているのではないでしょうか。
無回答のデータも考慮すると、貯蓄額が200万円超の人は上位約31.7%に当たります。こちらも単身世帯(22.2%)よりも大きい割合を占めています。
無理せず自分のペースで貯蓄を
「20代で貯蓄が200万円超の人」は、単身世帯では上位約22.2%、2人以上世帯では上位約31.7%に入るという結果でした。
とはいえ、あくまで本データは参考であり、ライフスタイルや価値観は人それぞれです。子育てやマイホームの購入など、重視するポイントは異なるため、他人の貯蓄額を気にしすぎてしまうのはあまり意味のないことかもしれません。
貯蓄に取り組みたい気持ちはあるものの、収入面に課題があるという人は、転職活動や副業などにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。現在の仕事に縛られることなく、視野を広げてみることが大切です。そこで得たお金を貯蓄に回すことで、無理せず自分のペースで貯蓄を進めていけるといいですね。
出典
金融広報中央委員会 令和5年(2023年)家計の金融行動に関する世論調査
執筆者:小林裕
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート