更新日: 2024.10.10 貯金
貯蓄「100万円」、年収「400万円」の40代独身です。あと20年程度で、老後資金「2000万円」を貯められるでしょうか…?
今回は、貯蓄100万円、年収400万円の40代独身の人が「あと20年ほどで老後資金2000万円をためられるか」ということについて考えてみます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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40代の平均的な貯蓄額と年収
最初に、40代独身で貯蓄100万円、年収400万円が平均と比較してどうなのかということをみてみましょう。国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、40〜44歳の平均年収は491万円でした。45〜49歳の平均年収は521万円となっています。40代で年収400万円は、平均よりも少ないといわざるをえません。
貯蓄額は、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」の結果からみてみます。同調査結果によると、40代の平均貯蓄額は657万円でした。ちなみに、中央値は53万円です。40代で貯蓄100万円は、平均と比べると大幅に少ないものの、中央値と比べると倍程度あることになります。
20年程度で2000万円をためるには
ここでは毎月、どの程度の貯金をすれば20年ほどで2000万円に届くのかを試算してみます。
総務省統計局の「令和5年 家計調査」の結果によると、単身かつ勤労者世帯のうち、35〜59歳の世帯の平均消費支出額は、月あたり約20万1000円でした。ただ、住居費は約3万5000円と、一般的な家賃よりも安くなっています。
これは、持ち家の人がデータに含まれているためです。毎月の消費支出額から住居費を引いた17万円ほどに家賃を加えた金額が、賃貸に住んでいる人の平均的な消費支出額となるでしょう。8万円の物件に住んでいたとすると、毎月の支出は25万円ほどとなります。
年収400万円の人の手取りは、約320万円です。月の手取りは26〜27万円ほどと推計できます。つまり、平均的な支出額であれば、毎月1〜2万円ほどの黒字となる計算です。年間では12〜24万円、20年間では240〜480万円となりますが、2000万円にはまったく届きません。20年間で2000万円をためるには、毎月8万5000円ほどを貯金へ回さなければならない計算です。
貯金や貯蓄を増やすためのポイント
前述のように、年収400万円の人が、あと20年間で老後資金2000万円をためるのは簡単ではありません。ここでは、貯金や貯蓄を増やすためのポイントを紹介します。
・節約を徹底する
これまでよりも早いペースで貯金をするには、節約が不可欠です。無駄な買い物や出費がないかを確認し、できるだけ多くの金額を貯金へ回せるように心がけましょう。
・副収入を得る
節約は重要ですが、限界があります。節約と同時に収入を増やす方法も試みましょう。その一つに副業があります。独身でも付き合いなどはあるものですが、結婚していたり子どもがいたりする家庭よりも時間は確保しやすいでしょう。
空いた時間で副業を行い収入が増やせれば、そのぶんを貯金へ回せます。月に6〜7万円程度の副収入を得ることで、20年間で2000万円をためられる可能性が出てきます。
・投資を始める
20年間あれば、中長期の積立投資により資産の増加が狙えます。毎月5万円を積み立て、想定利回り5%で運用すると、20年間で最終積立金額は2000万円を超える計算です(複利は年1回、手数料や税金などは考慮せず)。
最初から毎月5万円を投資へ回すのは難しく、この結果も、あくまでもシミュレーションによるものです。ただ、節約や副業などにより貯金へ回せる金額を増やし、その一部を活用した投資による資産形成は検討する価値が出てくるでしょう。少なくとも、老後資金2000万円へ近づくための有効な手段の一つとはなりえます。
20年ほどで2000万円をためるには努力が不可欠
40代で年収400万円、貯蓄100万円は、少し心もとないといえるでしょう。賃貸に住んでおり、食費などが平均的であれば、20年ほどで2000万円をためるのは困難です。2000万円を20年間でためるには、毎月8〜9万円ほど貯金しなければいけません。
そのためには節約が不可欠であり、副業や投資を始める必要も出てきます。すべての行動に努力が求められるでしょう。老後のために必要な努力と認識し、向き合えるかがポイントです。
出典
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査
e-Stat 家計調査 2023年 1世帯当たり1か月間の収入と支出 男女、年齢階級別
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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