毎日会議続きで昼休みもろくに取れない。「課長」に昇格したのはいいけど、給与面を除いたら「激務」で大変な役職?
配信日: 2024.05.17 更新日: 2024.10.10
そして、課長という立場について悩んでいるとき、どうすべきなのでしょうか。この問題について考えてみます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
課長の給与ってどれくらい?
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によれば、課長の給与は一般的に49万800円となるようです。これは月額賃金であるため、年換算してみると単純計算でおよそ600万円です。
それに対して、非役職者の給与平均は月29万1100円です。課長職と比べると月額換算した賃金は20万円近く差がついています。給与の額では課長職は非常に優遇されていると考えてもよいでしょう。
もちろん、実際の給与や非役職者との給与差は、個人の査定や勤務先の給与形態によって異なるところはあるでしょう。しかし、統計上、ある程度の差がついていることが浮き彫りとなっているのも事実です。一般的に課長は、高い水準の給与を受け取れる役職と考えてもよいでしょう。
課長は激務なのか
課長職は管理職に当たるとされることもあります。管理職とは、会社において経営者と一体となって裁量を持って働き、経営に参画しているような役職のことを指します。
管理職の有無によって程度の異なる部分もあるかと思いますが、一般的に課長は多忙である役職となることが想定されます。課という一つの集団を任されている存在であるため、課内の部下のマネジメントをします。
一方で、「課」の上位である「部」というくくりから見れば、課長も部の一員であり、部長からマネジメントされる存在でもあるのです。
つまり、上からも下からも物事を言われる存在が課長です。多忙の身であったとしても何ら不思議ではないでしょう。
昼休みが取れない場合は、違法となることもある
先に申し上げた通り、課長は上からも下からも物申されることが珍しくない立場にあります。そのため、会議が続き昼休みが取れないこともあるでしょう。管理職は労働時間や休憩、休日に関する労働関係の法律が適用されませんので、昼休みがろくに取れないどころか、休日も存在しないという状況に陥ってもおかしくありません。
したがって、管理職である課長になったら、十分な休息時間が取れず体調を崩してしまうこともあるでしょう。
昼休みが取れないほど激務というのであれば、労働基準監督署へ相談してみてください。現状が適法であるか違法であるか相談することができます。
まとめ
毎日会議続きで休みも取れないほど激務であっても、課長として管理職になっているのであれば仕方ない部分もあるでしょう。しかし、休みも十分に取れないほど激務な場合は、それが違法である場合もあります。
もし、毎日会議続きで昼休みも取れない状態で、課長としての待遇に疑問が生じているのであれば、一度労働基準監督署に相談してみてください。その相談を基に、激務で大変な課長職を今後も続けていくかどうか考えてみてはいかがでしょうか。
出典
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概要 役職別
執筆者:柘植輝
行政書士