更新日: 2024.10.10 働き方
新入社員が指示を無視! 業務指導をしたら「パワハラ」と言われたけれど、実際どこからがパワハラになるの? 注意点を解説
本記事では、どのような指導がパワハラとなるのか、その基準などについて解説します。業務指導で悩んでいる人は参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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新入社員が指示を聞かない場合の業務指導は問題ない
管理職や新人教育を任された社員にとって、指示を聞かない新入社員への指導は当然の業務です。しかし、これまでその職場で伝統的に行われてきたのと同じ指導をしても、人によっては「これはパワハラに該当する!」と感じるケースもあるようです。
ここで重要になるのは、「客観的に見て指導の範囲に収まっているか」です。
厚生労働省ではパワハラを始めとするハラスメントの基準を定めており、それに該当していないなら「問題がない」といえる可能性が高いといえます。パワハラの定義としては「優越的な関係を背景とした言動」「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」「労働者の就業環境が害される」の3つを満たしているかが重要となります。
新入社員が指示した内容を守らずに仕事をしているケースを考えれば、「業務上必要かつ相当な範囲」として、業務指導をしてもパワハラには該当しないといえるでしょう。
客観的に見て社会通念上問題がないと判断されれば、指導された新入社員が「パワハラだ」と訴えたとしても、ただちにパワハラ認定されるようなことはありません。もし対応が心配な場合は、社内の関連部署に確認を取るのもいいでしょう。
業務指導をする際には言葉遣いなどには注意する
ただし、注意しなければならないのは、自身は問題ないと考えている指導内容・方法でも、客観的に見ると問題がある場合です。
前項では新入社員が指示を聞いていないケースでの業務指導は問題ないとしましたが、「優越的な関係を背景とした言動」「労働者の就業環境が害される」というパワハラの定義に抵触しないよう、指導をする際の言葉遣いや態度などへの注意が必要です。
例えば、いかに正しい業務指導であっても、人格を否定する発言があったり、汚い言葉で罵倒したり、怒りに任せて無視をしたりすれば、パワハラに該当します。確かに指示を守らずに業務を進めて失敗していると腹が立つかもしれませんが、そこは指導する側のアンガーマネジメントが重要です。
本来なら問題がない業務指導でも、指導方法が悪ければ、パワハラと判断されて自分自身の減給や降格などにつながります。もしも、自分自身の業務指導方法が問題ないか不安を感じるなら、他の部下や同僚などに客観的に見て問題ないか相談するのも大切です。
自分自身の感情をコントロールするのも大切
仕事で周りがミスしているとイライラすることもあるでしょう。業務の責任のすべてを負っている管理職であればなおさらですが、そこは自分自身の感情をコントロールできるよう努めましょう。
人によっては怒りの感情を上手にコントロールできず、部下や同僚を相手にして人格否定や罵倒をするケースも少なくありません。業務指導の内容は明らかに正しくても、指導しているときの態度や言葉遣い次第ではパワハラとなってしまうのです。
新入社員はまだ業務に就いて日も浅く、人によって得意なこと・苦手なことがあるのも当然です。新入社員がマニュアル通りに仕事を進めていなかったとしても、まずは相手の状況などを落ち着いてヒアリングし、なぜそうなっているのかを分析し改善点を提示するといった対応が重要です。
まとめ
上司や先輩として新入社員に業務指導するのは仕事の1つですが、パワハラに該当しないように接する態度や言葉遣いは気を付けなければなりません。
自分ではパワハラをしてないと思っていても、客観的に見るとパワハラに該当することも考えられます。このような事態を避けるためにも自分自身の感情をコントロールしたり、自分の行動に問題がないか周りに相談したりしてください。
出典
厚生労働省 あかるい職場応援団 ハラスメントの定義
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー