仕事中、眠気覚ましに「ガム」を噛んでいたら上司に注意された!「研修中」はNGなの? 注意すべきタイミングとは?「減給」の可能性についても解説
配信日: 2024.06.09 更新日: 2024.10.10
本記事では、仕事中にガムをかむことの有用性や注意点、ガムや飲食による業務上の処分内容などを踏まえて、仕事中のガムの適否について解説します。
執筆者:梅井沙也香(うめい さやか)
FP2級
仕事中にガムをかむのは良くない?
職種やTPOにもよりますが、仕事中にガムをかむことは悪いことばかりではありません。
ガムをかむ行為には脳の活性化や集中力向上の効果があり、唾液が分泌されることから口臭予防にも効果があるとされているため、業務中にガムをかむことで仕事の効率化が期待できる可能性があります。
しかし、ガムはかみ続ける必要があり、長時間口の中に残ることから見栄えが良いとはいえず、周りに不快感を与えてしまうこともあります。
目上の人の話を聞く際や接客を行う際などは、不適切だと認識されてしまう可能性もあるため注意が必要です。
就業規則に定めがなければ、手軽に食べられるものは問題ないことが多いため、眠気覚ましや気分転換を図りたい場合は、フリスクやカフェイン入りの飲み物など、匂いや音などで周囲に迷惑をかけず、手軽に口にできるもので代用してみると良いでしょう。
仕事中にガムをかむことは悪いことばかりではないため、TPOを考慮した上で会社や上司に相談し、場合によってはほかのものでの代用も検討してみてください。
仕事中のガムで減給になる?
就業規則や労働契約の内容によっては、仕事中にガムをかむことで減給になる可能性はあります。
就業規則などで飲食が禁止されている場合、何度も注意をされているにもかかわらず、就業規則に違反し続けたり私的行為を続けたりした場合は、けん責や減給などの処分が認められるでしょう。
また、仕事中には基本的に「職務専念義務」があり、業務時間中に業務に関係のない私的な行為を行っていた場合や、業務を遂行できていない場合には職務専念義務に違反したとみなされます。
ただし、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合の処分は、職務専念義務や就業規則に違反した場合であっても無効となります。
そのため、研修中のガムで1度注意を受けただけでは悪質性が低く、社会通念上相当であると認められず、懲戒処分が認められない可能性が高いでしょう。
職務専念義務は公務員法などに明記されている義務ですが、公務員に限らず、会社員の場合も明記がなくとも労働契約の締結時に義務が発生すると考えられているため注意しましょう。
就業規則などで飲食について定められている場合は処分が下される可能性もあるため、会社の規定などを確認してみましょう。
まとめ
ガムをかむ行為には脳の活性化や集中力向上の効果があり、唾液が分泌されることから口臭予防にも効果があるとされているため、仕事中にガムをかむことは悪いことばかりではありません。
しかし、ガムをかむしぐさは見栄えが良いとはいえず、周りに不快感を与えてしまうこともあるため、職種や状況によっては注意を受けることもあります。
就業規則などで飲食が禁止されている会社の場合、何度も注意を受けると、けん責や減給などの処分が認められることもあるため、就業規則などをよく確認してみてください。
ガムをかんだことで1度注意を受けただけなら、悪質性が低く減給などの処分は認められない可能性が高いため、ガムをかむことが認められないようであれば、ほかのものでの代用も検討してみましょう。
出典
厚生労働省 労働契約法
執筆者:梅井沙也香
FP2級