繁忙期でも、自分の仕事が終わっていれば「残業」する必要はない? 残業を「拒否できる・できない」ケースをそれぞれ解説

配信日: 2024.06.13 更新日: 2024.10.10

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繁忙期でも、自分の仕事が終わっていれば「残業」する必要はない? 残業を「拒否できる・できない」ケースをそれぞれ解説
会社員として働いていると、上司から残業するように指示されることもあるでしょう。
 
しかし、自分の担当した仕事が終わっているなら早く帰りたいと考えるのは当然といえます。
 
繁忙期であっても自分の仕事ができているなら、残業拒否は問題ないのでしょうか。残業拒否ができる状況は、どのような時なのでしょうか。
 
本記事では、上司からの残業命令を拒否できる状況などについて解説するので、気になる人は参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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繁忙期なら残業拒否は難しいといえる

残業については就業規則に記載されているケースが多いです。多くの企業では正当な理由がある残業命令には従わなければなりません。反対に正当な理由がない状態での残業命令であれば、自分が任されている仕事が終わっているなら拒否が認められています。
 
正当な残業命令の理由としては、次のようなものがあります。

・繁忙期で全体的な仕事量が増えている
 
・アクシデントやトラブル対応で残業対応が必要
 
・個人に任されている仕事が終わっていない

繁忙期で全体的な仕事量が増えている状態での残業命令は正当な理由なので、残業拒否は難しいといえます。
 
会社全体で仕事を遂行するためにも残業が必要になるケースもあるため、周りの状況なども確認しながら判断しなければなりません。もしも、繁忙期で正当な理由があるのに残業拒否をすれば、場合によっては業務命令違反などに該当する可能性があります。
 
正当な理由がある残業命令は、原則として断れない点は把握しておきましょう。
 

残業には労働基準法36条が大きく関わっている

会社が従業員に残業をさせるためには、労働基準法36条に基づいて、使用者と労働組合などとの間で書面による協定を交わすことが必要です。書面を行政官庁に届け出た場合は、時間外労働や休日出勤が認められます。これが36協定と呼ばれているもので、届け出がない場合、時間外労働や休日出勤は労働基準法違反に該当する可能性があります。
 
36協定と各企業で定められている就業規則が残業には重要な要素になり、多くの企業では細かい部分まで規定されています。気になるなら働いている企業の就業規則を確認してみましょう。
 

正当な理由があるなら残業拒否は可能

あくまでも残業は仕事が終わらない場合や繁忙期などで仕事量が多い場合にするものなので、残業命令が出されたとしても正当な理由があるなら残業拒否は可能です。
 
例えば、繁忙期以外で自分の担当している仕事が終わっているなら、残業せずに帰宅するのは問題ないといえます。ほかにも、体調不良や子どもを迎えに行く、家族の介護なども正当な理由に該当します。
 
また、正当な理由があるにもかかわらず強制残業をさせれば、パワハラなどに当たるかもしれません。
 
厚生労働省では、パワハラの定義として「優越的な関係を背景とした言動」「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」「労働者の就業環境が害される」の3つ全てを満たすものとしています。強制的に残業させることが常習化すれば、これら3つを全て満たす可能性は高いです。
 
会社に強制残業をさせられている場合は、録音や記録などで念のために証拠を残しておきましょう。
 

まとめ

自分の担当している仕事が終わっているとしても、繁忙期など「正当な理由がある残業命令」には原則として従わなければなりません。残業拒否をすると業務違反命令などに当たる可能性もあるため、周りの状況などを確認して判断しましょう。
 
一方、正当な理由がない強制残業はパワハラに当たる可能性があります。自分が任されている仕事が終わっているなら拒否が認められるでしょう。
 

出典

e-Gov法令検索 労働基準法
厚生労働省 あかるい職場応援団 ハラスメントの定義
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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