更新日: 2024.10.10 働き方
30歳で主任に昇格しましたが、飲み会では「役職付き」が多めに出すべきですか? 正直家計が厳しいので「割り勘」でも問題ないでしょうか…?
このような文化が根付いている企業は少なくありません。昇進して給料が上がったと喜んでいたのに、飲み会の出費が増えていて赤字だった、という経験をした人もいるのではないでしょうか?
本記事では、飲み会で役職付きは必ず多く出すべきなのか、どうしても出せないときの対応方法などを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
飲み会代金は誰が支払う? 役職者が多めに支払う文化の会社は多い
会社によって企業文化はさまざまですが、日本の企業では「飲みニケーション」といって居酒屋での飲み会を通じて親睦を深める文化があります。
従業員の親睦を深める名目であれば、飲み会代金の経費計上を一部または全部認めてくれる会社もあれば、全額従業員の負担という会社もあるでしょう。
ベースメントアップス株式会社の「社会人の飲み会代金についての調査」によれば、「会社の飲み会代は誰が支払いますか?」という質問に対しての回答結果は次の通りです。
1位:割り勘 37%
2位:会社の経費 27%
3位:年上が払う 21%
4位:役職が上の人が払う 15%
「割り勘」という比率がもっとも高いものの、「役職が上の人が払う」という会社も15%あります。
どの役職から費用を多めに出すかは会社ごとに違っているでしょうが、なかには「主任以上」という会社もあります。若くして主任に昇進すると一般社員と給与面で大差がないことも多く、飲み会代金の出費が厳しいと感じることも多いはずです。
一般に、主任手当の金額は月5000円~1万円程度です。
例えば、毎週1回飲み会があり「一般社員は3000円、役職者は5000円」という支払いルールだったとしましょう。1回2000円の増額でも、月に4~5回飲み会があれば8000~1万円の出費増になり、手当分が相殺される、場合によってはマイナスになることもあります。
昇進後も家計が厳しいなら多くお金を出す必要はない
主任に昇進したとはいえ、懐事情が潤っているとは限りません。家庭のある人や若くして昇進した人などは、主任手当分が増えても、毎月の収支はぎりぎりという人もいるでしょう。
もしも飲み会に参加することや多めにお金を出すことが負担なのであれば、きっぱりと断ってしまって問題ありません。
会社によっては飲み会への参加が半ば強制というケースもありますが、強制参加の飲み会は「黙示の指示」があったと認められ、飲み会が労働時間に該当する可能性もあります。飲み会参加を強要される場合は会社が残業代を支払う義務があるのです。
上司が参加したくない部下を強制的に参加させれば、パワハラに認定される可能性もあります。
「飲み会には参加したいけど、毎回多めに出すのは金銭的に難しい」ということであれば直属の上司に相談してみると良いでしょう。上司も若いころに同じ悩みを持っていた場合、状況の改善に動いてくれる可能性もあります。
上司の判断で、例えば「基本は自由参加。お酒や飲み会の場が好きな人だけが参加する会」という名目に変更してもらえれば、役職に関係なく割り勘にしやすいため、不公平感のない支払いとなるでしょう。
一方、飲み会が任意になると、参加する社員としない社員で社内のコミュニケーションの量や質に差が出ることがあります。会社や上司には、飲み会に参加しない人に向け、仕事の場でしっかりとコミュニケーションを取る機会を設けるなど「飲みニケーション文化」から脱却したコミュニケーションが求められます。
まとめ
会社の飲み会は、社員同士のコミュニケーションを促進する手段として重要視されることもありますが、参加者の金銭的な負担になっていることも少なくありません。
特に主任に昇給したばかりのような人は、増えた手当が少ない割に、役職付きとして参加費が増額され、かえって出費が増えてしまうという状況に陥りやすいです。会社の飲み会は強制的に参加させられるものではないため、お金の用意が難しければ、まずは信頼できる上司に相談してみてはいかがでしょうか。
出典
ベースメントアップス株式会社 社会人の飲み会代金についての調査(PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー