周りは食品の「値上げ」に敏感ですが、正直それほど実感がなく、特に節約もしていません。実際、どの程度値上がりしているのでしょうか?

配信日: 2024.07.27 更新日: 2024.10.10

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周りは食品の「値上げ」に敏感ですが、正直それほど実感がなく、特に節約もしていません。実際、どの程度値上がりしているのでしょうか?
相次ぐ食品の値上げの影響を受け、家計のやりくりに頭を悩ませている人も多いでしょう。しかし、食品の中にはほとんど値段が変動していない分野もあり、ライフスタイルによってはそれほど影響を感じていない人もいるようです。
 
実際に、どのような項目の食品がどれだけ値上げしているのかを、値上げの理由とともにご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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食品の値上げはなぜ起こっているのか?

株式会社帝国データバンクが行った2024年7月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについての分析によると、食品の値上げ要因として挙げられるものには「原材料高」「エネルギー価格の上昇」「包装・資材の値上げ」「物流費の値上げ」「円安」「人件費の値上げ」などがあります。
 
最も多い「原材料高」は2023年の95.9%より下がり、91.7%となっています。また「エネルギー」が59.9%、「包装・資材」が67.0%、「物流費」が64.2%、「円安」が29.8%、「人件費」が25.7%です。
 
今後の見通しとしては、円安の進行や一部原材料・包装資材で一層の値上げが見込まれるものもあり、今秋にかけてさらに値上げする食品が増えることが予想されています。
 

どのような食品がどれくらい値上げしているのか?

株式会社帝国データバンクによると、2024年の飲食料品値上げ品目数は累計1万品目を突破する見込みです。年間で1万品目を超えるのは調査を開始した2022年以降3年連続となっています。
 
2024年11月までの予定分を含めた食品分野別の値上げ品目数を表1にまとめました。
 
表1

    

食品分野別の
値上げ品目数
2024年 2023年
1~11月
品目数
値上げ率 1~11月
加工食品 4519 13% 1万1837
調味料 1383 15% 7547
酒類・飲料 2624 23% 6175
菓子 835 18% 2265
乳製品 285 9% 1366
パン 62 8% 1663
原材料 378 40%~ 865
合計 1万86 17% 3万1178

※株式会社帝国データバンク「定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査-2024年7月」を基に筆者作成
 
値上げ品目数は冷凍食品などの「加工食品」が最も多く、次いでペットボトル飲料などの「酒類・飲料」、しょうゆ製品などの「調味料」の値上げが多かったことが分かります。
 

食品の値上がりを実感している人の割合は?

株式会社ウェブクルーが実施した「食品の値上げにともなう消費意識に関するアンケート」の結果によると、食品の値上がりを実感している人の割合は全体の9割以上を占めていることが分かります。
 
特に値上がりを感じている食品として「卵・チーズ・乳製品」「野菜」「麺類(乾麺・カップ麺含む)」などが挙げられており、値上がりにより購入頻度や購入量を減らしている人もいるようです。
 
一方で、惣菜やレトルト食品などは値上がりを実感している人の割合がそれほど高くないため、もともとコンビニ弁当やスーパーの惣菜などを中心に食事を取っていた人にとっては、食品の値上げを実感しにくいかもしれません。
 

加工食品や調味料、酒類・飲料などの多くが値上げしている

原材料高や円安など、さまざまな要因による食品の値上げが続いており、株式会社帝国データバンクによると、2024年は飲食料品値上げ品目数が1万品目を超えることが見込まれています。特に、加工食品や調味料、酒類・飲料は値上げ品目数が多く、値上げ率も高くなっているようです。
 
また、今回参照した株式会社ウェブクルーのアンケート結果によると、全体の9割以上の人が食品の値上がりを実感している一方で、コンビニ弁当やスーパーの惣菜を中心に食事を取っていた人にとっては、値上げを実感しにくいこともあるかもしれません。
 
しかし、食品の値上げは今後も続くことが予想されているため、たとえ実感が薄くても節約を心がけた方がよいと考えられます。
 

出典

株式会社帝国データバンク 定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査-2024年7月(2~3ページ)
株式会社ウェブクルー MoneyFix 【食品の値上げにともなう意識調査】食品の値上がりを感じている人は97%!食品の購入の仕方は男女で差があり!
MoneyFix
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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