熱中症対策に毎日‟冷却ジェルシート”を使用する夫。「扇風機」や「エアコン」を使ったほうがよいのでは?

配信日: 2024.08.04 更新日: 2024.10.10

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熱中症対策に毎日‟冷却ジェルシート”を使用する夫。「扇風機」や「エアコン」を使ったほうがよいのでは?
暑い季節になると熱中症対策を考える必要性が出てくることもあるでしょう。涼しさをキープするために、冷却ジェルシートを使用している人もいるようですが、その効果については疑問に感じることもあるかもしれません。
 
確かに冷却ジェルシートは「冷たさ」を感じられるアイテムですが、熱中症対策としても効果があるのか確認しておきましょう。
 
本記事では、冷却ジェルシートの熱中症予防効果について、毎日冷却ジェルシートを使用した場合にかかる費用を扇風機やエアコンと比較してご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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冷却ジェルシートが持つ効果とは?

冷却ジェルシートといえば、発熱時におでこや体に貼って使用する人が多いでしょう。
 
冷却ジェルシートはジェルに含まれる水分の蒸発によりシートを貼った部分を局所的に冷やすことで、皮膚の表面温度を2度下げることが期待できます。
 
そのため、夏の暑さ対策として購入する人も多いようです。ただし、体温そのものを下げることはできないため、発熱時に熱を下げる目的で使用するというよりは、熱による苦痛を緩和する目的として使用するものと考えた方がいいでしょう。
 
体全体を冷やす効果はないようですが、貼り付けることで「気持ちがいい」と感じると副交感神経が優位になり、苦痛が緩和されると考えられます。
 

冷却ジェルシートに熱中症対策の効果はあるのか?

冷却ジェルシートを貼ると冷たさを感じるため、熱中症対策としても効果があると思う人もいるでしょう。実際には、熱中症になった場合は全身を冷やさなければなりません。
 
通常、暑いときや運動をしたときに体温が上昇した場合、汗の蒸発などにより熱を体外に放散して体温調節を行っています。
 
具体的に説明すると、通常、体内に熱がたまるとその熱が血管に移り、熱い血液が体表の皮膚近くの毛細血管に広がり、発汗などによって体外に熱を放出して血液の温度を下げることで体を冷やすという仕組みです。
 
しかし、体のバランスが破綻すると体温調節がうまくできなくなり、熱くなった血液をうまく冷やせず、熱いままの血液が体内に戻っていってしまうことがあります。そのため、冷却ジェルシートで部分的に冷やしても、効果が得られる可能性は低いと考えられます。
 

毎日冷却ジェルシートを使用した場合にかかる費用は?

熱中症対策としては効果が期待できないかもしれませんが、冷感による苦痛緩和のために毎日冷却ジェルシートを使用している人もいるようです。「扇風機やエアコンを使用すると電気代がかかるのでもったいない」という理由があるとすれば、実際にいくらぐらい差があるのか確認しておいた方がいいでしょう。
 
例えば、8時間の冷却効果がある6枚入り328円(税込み)の冷却ジェルシートを1日1枚ずつ使用すると仮定した場合、1日当たり約55円かかります。
 
同様に、エアコンと扇風機を1日8時間使用した場合の電気代を「1時間当たりの消費電力(キロワット)×使用時間(時間)×料金単価(円/キロワットアワー)」で求めていきましょう。料金単価は「公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会」が定めている31円/キロワットアワーで計算します。


・消費電力635ワットのエアコンを8時間使用した場合の電気代

(635ワット÷1000)×8時間×31円/キロワットアワー=約157円
 
・消費電力22ワットの扇風機を8時間使用した場合の電気代
(22ワット÷1000)×8時間×31円/キロワットアワー=約5円

上記の場合で考えると、冷却ジェルシートを毎日1枚ずつ使用したとき、エアコンより約100円安く済み、扇風機より約50円高くかかる計算です。
 

冷却ジェルシートによる熱中症対策効果はあまり期待できない|扇風機やエアコンを使った方がいい

冷却ジェルシートを貼ることで体を局所的に冷やす効果はありますが、体温そのものを下げることはできないと考えられています。そのため、熱中症対策としては効果が低いといえるでしょう。
 
毎日使用すると購入する手間もかかるので、電気代はかかりますが熱中症対策効果が期待できる扇風機やエアコンを活用した方がいいかもしれません。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品 公正取引協議会 よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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