更新日: 2024.10.10 家計の見直し

夏の電気代の平均は「東京」よりも「北海道」の方が1500円も高い? その理由とは

夏の電気代の平均は「東京」よりも「北海道」の方が1500円も高い? その理由とは
北海道というと、夏でも涼しいイメージがある方も多いのではないでしょうか。そのため、季節家電をそれほど使わず、夏の電気代が安いのではないかと考える方もいるかもしれません。
 
しかし、実際には東京の方が夏の電気代が安いケースもあるようです。本記事では「東京」と「北海道」の夏の電気代を比較し、その理由について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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「東京」と「北海道」それぞれの夏の平均的な電気代

総務省統計局の「家計調査 家計収支編」によれば、「東京」と「北海道」の単身世帯、二人以上の世帯での夏の電気代は表1の通りです。
 
表1

単身世帯
(2023年7~9月)
二人以上の世帯
東京 5272円 2023年7月:8353円
2023年8月:9575円
2023年9月:1万1021円
北海道 6750円 2023年7月:9039円
2023年8月:9179円
2023年9月:9667円

※総務省統計局「家計調査 家計収支編」を基に筆者作成
 
表1より、二人以上の世帯であれば東京の方が電気代が高くなる月がありますが、単身世帯では1478円、北海道よりも東京の方が電気代が安い傾向があることが分かります。
 

「北海道」の夏の電気代が高い理由は?

北海道の電力会社は、ほかの地方に比べて電力料金が高い傾向があることが理由として考えられます。北海道と東京の電力会社の料金の違いを以下にまとめました。今回は従量電灯Bの「120キロワットアワーまで」の電力量料金を比較しています。


・北海道電力株式会社:35円35銭
・東京電力エナジーパートナー株式会社:29円80銭

そのほかの地方も東京と同程度かそれ以下です。北海道電力の料金が高い理由としては、以下のことが考えられるようです。


・広大な土地への電気供給となるため供給にコストがかかる
・北海道内に供給できる会社が一社しかないため
・原子力発電に頼る電源供給体制だが原子力発電が稼働できず、火力発電の燃料費がかさんでいる

住んでいる地域の特性によっても、電力料金が異なる可能性があることが分かりました。
 

夏の電気代を減らすポイント

電気代はそれぞれの地方の電力料金の設定にも左右される場合があります。しかし、家電の使い方を見直せば電気代をおさえられる可能性もあるでしょう。エアコンの冷房や、冷蔵庫・冷凍庫の使い方のポイントは以下の通りです。
 

【エアコン】

・扇風機やサーキュレーターの併用
・設定温度は下げすぎない
・フィルターをこまめに清掃する

 
経済産業省資源エネルギー庁によれば、室温を冷やしすぎず室内温度を上げた場合約940円の節約になるとのことです。
 

【冷蔵庫・冷凍庫】

・ものを詰めすぎない
・適切な温度を保つ
・開け閉めは最小限にする

 
夏の電気代を減らせるよう、できるところから取り組んでみましょう。夏場は熱中症の危険もあるため、無理はしないことも重要です。
 

「北海道」の方が供給コストや発電の関係で電力料金が高い傾向にある

東京に比べて、北海道の方が電気代が高くなる傾向が見られました。とくに単身世帯における夏の期間では、約1500円の差が生じていました。
 
電気代が高くなりやすい理由としては、北海道の電力会社の方が電力料金自体が高いことなどが考えられます。お住まいの地域についても、全国の平均やそれぞれの地方の電力料金と比較してみましょう。
 
また、エアコンや冷蔵庫・冷凍庫の使い方を見直すことで、夏の電気代を節約できる可能性があります。できることから、無理せず夏場の電気代を減らしていきましょう。
 

出典

e-Stat政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 単身世帯 2023年7~9月
e-Stat政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2023年7月
e-Stat政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2023年8月
e-Stat政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2023年9月
経済産業省資源エネルギー庁 無理のない省エネ節約
北海道電力株式会社 従量電灯
東京電力エナジーパートナー株式会社 料金単価表‐電灯
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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