更新日: 2024.10.10 その他家計
2024年で「固定電話」サービスが終了!?自宅にある電話は使えなくなるの?
本記事では、IP網への移行の背景や通話料金はどのように変わるのかについて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
アナログ固定電話はIP電話に統一される
総務省によれば、NTTのアナログ固定電話網は、電話の交換設備が2025年ごろに維持限界を迎えることや加入電話の契約数も減少していることなどを背景に、2025年1月までにIP網への移行が予定されています。これにより、ユーザーである私たちはIP電話を利用することになります。
IP電話は、距離に依存しない均一料金が特徴で、通話品質も現行のものと同等の水準が保たれる見込みです。
通話料金について
通常固定電話の料金は、基本料金(回線使用料)と通話料金がかかります。固定電話のIP網への移行に際して、基本料金はこれまで通りで変更はありませんが、通話料金については距離に依存しない全国一律の分かりやすい料金体系に変わります。
IP網移行前の通話料金と、IP網移行後の通話料金は表1の通りです。
表1
IP網移行前 平日昼間(午前8時~午後7時)の場合 |
IP網移行後 | |
---|---|---|
県内通話 | 【区域内】9.35円/180秒
【隣接~20キロメートルまで】11円/90秒 【20キロメートルを超え60キロメートルまで】11円/60秒 【60キロメートル超え】11円/45秒 |
全国一律9.35円/3分 |
県間通話 | 未提供 | |
携帯電話への通話 | 17.6円/60秒 | 17.6円/60秒 |
IP電話への通話 | 11.55円~11.88円/180秒 | 11.55円/3分 |
出典:NTT東日本「固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行 料金」を基に筆者作成
現行の距離に応じた料金体系から全国一律の料金に変更される予定で、コストの透明性が向上する見込みです。
固定電話の種類
今回移行になるIP電話以外にも、固定電話にはおもに次のような回線があります。詳しく見ていきましょう。
【アナログ回線】
アナログ回線は、インターネットを利用せず、音声もデータ変換されずに銅線でそのまま伝送される電話回線です。インターネットの回線状況に左右されないことがメリットとしてあげられます。
【ISDN回線(デジタル回線)】
ISDN回線(デジタル回線)は、デジタル化した音声を銅線を使って伝送する電話回線です。音声をデジタル化することにより音声がはっきりと明瞭になり、1契約で2通話利用が可能だったり、通話しながらFAXもできたりします。
【IP電話】
IP電話は、デジタル化した音声データをインターネット回線を経由してやり取りする電話回線です。「050」で始まる番号が多く、インターネットを利用していれば通話料金を安くおさえることも可能です。
【光電話】
IP電話の一種である光電話は、データ化した音声をインターネット接続の光回線を使ってやり取りする電話回線です。通話品質が安定している一方で、ネット回線の混雑時には通話品質が低下することもあります。
IP網移行に伴う手続きや切り替え工事は必要?
NTT東日本によれば、サービス移行に伴い、利用者の自宅などでの手続きや工事は不要であり、現在利用中の電話番号や電話機もそのまま利用可能となっています。
また、この移行に際し悪質な販売勧誘には注意が必要です。NTTは、既存の電話機などがIP網でも利用可能であり、端末購入は不要であると明言しています。特に「今までの電話機が使えなくなる」などとして、必要のない機器購入・設置契約を強引に迫るなどの悪質な販売勧誘には注意するようにしましょう。
固定電話のIP網移行に伴う手続きや工事は不要|通話料金は全国一律に
2025年ごろに電話の交換設備が維持限界を迎えることや加入電話の契約数の減少などにより、現在IP網への移行が進められています。固定電話のIP網への移行は、日本の通信インフラにおける重要な転換期といえるでしょう。
具体的には、移行に関する手続きや工事は不要であり、現行の距離に比例した料金体系から全国一律の料金に変更されます。
固定電話のIP網移行・工事完了状況はNTTの公式サイトで確認可能です。気になる方は一度確認してみてはいかがでしょうか。
出典
総務省 固定電話網の円滑な移行
NTT東日本公式ホームページ 固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行 料金
NTT東日本公式ホームページ 固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行 IP網移行の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー