更新日: 2024.11.09 貯金

社会人3年目の会社員です。お金を貯めようと意識しているのに「60万円」から一向に増えません…効率よく貯金する方法はありますか?

社会人3年目の会社員です。お金を貯めようと意識しているのに「60万円」から一向に増えません…効率よく貯金する方法はありますか?
老後資金を若いうちから貯めたいと考えている人は少なくないでしょう。20代のうちからコツコツ資産形成をしておけば、定年後に働けなくなった後でも、多少なりとも余裕が持てるかもしれません。
 
しかし今回のケースのように、貯蓄を増やそうとしてもなかなか増やせないでいる人もいるようです。貯蓄できない原因はいろいろ考えられますが、効率よく貯蓄する方法を学べば少しずつ額を増やしていけます。本記事では20代の貯蓄額や貯蓄のコツについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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20代単身世帯の貯蓄額はどれくらい?

金融広報中央委員会 知るぽるとの「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、20代単身世帯の金融資産保有状況は表1の通りです。
 
なお金融資産には、預貯金以外に積立型保険商品や個人年金保険、株式、債券などさまざまな金融資産が含まれます。
 
表1

金融資産保有額
(20代単身世帯)
全体に対する割合(%)
金融資産非保有 43.9
100万円未満 23.0
100~200万円未満 10.9
200~300万円未満 5.3
300~400万円未満 4.9
400~500万円未満 2.6
500~700万円未満 4.0
700~1000万円未満 2.2
1000~1500万円未満 1.6
1500万円以上 0.0

※金融広報中央委員会 知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」を基に筆者作成
 
金融資産を保有していない人の割合は43.9%で、何らかの金融資産を持っている人の割合は、54.5%でした。また金融資産保有額が100万円未満の割合が23.0%にも上ります。
 
金融資産保有額の平均は121万円、中央値は9万円でした。今回のケースでは60万円しか貯蓄していないとのことですが、これらの数値を見ると、60万円の貯蓄額は必ずしも同年代の労働者と比べて著しく低いわけではないようです。
 

お金がなかなか貯められない理由

お金を貯めようと意識していても、なかなか貯められないとしたら、以下のような理由があるかもしれません。


・欲しいものをすぐ買う傾向がある
・そもそも収入が低く貯金に回す余裕がない

理由を知るために、一度細かく家計簿をつけてみるといいでしょう。まず平均的な月収を出し、必要性が高い支出(家賃・食費・通信費など)を書き出してみます。
 
仮に月々の収入が、生活費を数万円上回っているのに貯蓄額が増えないなら、不要な支出が多い可能性が考えられます。1回ごとの支出は微々たるものでも、1ヶ月全体の支出となると、意外に大きな浪費をしていることに気づくかもしれません。
 

効率よく貯蓄額を増やす方法

貯蓄額を確実に増やすためには、以下のようなことを実践するといいでしょう。
 

・貯金の目的や目標額、期限などを明確にする

なぜ貯金すべきなのかを明確にすると、達成する意欲が出てきます。また具体的な目標額と期限を決めると、毎月いくら貯めるべきなのかがはっきりし、モチベーションアップにつながるかもしれません。
 

・支出許容範囲を決める

毎月、各費目にいくらまで使えるかを具体的に決めます。「食費は2万円まで」「交際費は2万円まで」など、上限を決めると支出をコントロールしやすいでしょう。
 

・利用頻度や利用価値が低い支出を削る

利用していないサブスクリプションを解約したり、当面必要としないものを買い控えたりなど、自分にとって利用頻度・価値が低いと思える消費を減らしましょう。
 

・収入アップをこころがける

資格を取得して手当をもらったり、経験を積んで昇進を狙ったりなど、現在の収入を上げることでも貯蓄に回せる余裕が生まれます。
 

・利回りのいい金融商品も検討する

投資にはリスクがありますが、近年はNISA(少額投資非課税制度)のような税制優遇制度を利用して資産運用する方法があります。利回りがよく比較的安定した金融商品を少しずつ買っていくと、銀行預金よりも効率的に資産形成を目指せるかもしれません。
 

20代が保有する金融資産の中央値は9万円

20代の金融資産保有額の中央値はわずか9万円でした。そのため、60万円は決して全体の中で低い貯蓄額とはいえないでしょう。
 
しかし生涯設計のために少しずつでも貯蓄額を増やしていきたい場合は、支出をコントロールして収入を増やすこと、また資産を投資にも回すことなどを意識するといいかもしれません。
 

出典

金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)表番号4
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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