30代で、そろそろ彼女と「結婚」を考えています。貯金がゼロで年収も「400万円」ほどなのですが、この収入なら結婚は待つべきでしょうか…？

結婚を考える際に、年収や貯金について悩む人は多いのではないでしょうか。しかし、30歳で年収400万円、貯金ゼロという状況に、実はそこまで悲観的になる必要はありません。
 
本記事では、年収400万円、貯金ゼロという状態で結婚を控えたほうが良いのか解説します。

30歳で年収400万円は低い水準ではない

まず、30歳で年収400万円というのは、決して低い水準ではありません。実際、多くの人が同じような年収水準で働いています。
 
国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者における25～29歳の平均年収は394万円、30～34歳では431万円です。そのため、「400万円しかないから結婚できない」と悲観的になる必要はないでしょう。
 

30歳で貯金ゼロも珍しくない

「貯金がないから結婚ができない」と感じてしまう気持ちは分かりますが、実は30歳で貯金ゼロも決して珍しくはありません。
 
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、単身世帯において、金融資産非保有の割合は20代で43.9％、30代で34.0％です。20代後半から30代前半は、収入が増え始める時期ですが、まとまった貯金ができていないという人も多いようです。
 
とはいえ、中には「周りはともかく自分に貯金がないのが不安」という人もいるでしょう。結婚を考えるタイミングで貯金が十分にないことに焦りを感じるかもしれませんが、生活費の見直しや結婚にかかる費用に優先順位を付けることなどで改善を図りたいところです。
 
例えば、結婚式や新生活にかかる費用は一度に大きな支出となりますが、それを必ずしも豪華にする必要はありません。コストを抑えたシンプルな結婚式や、結婚式をしない選択肢を取るカップルもいます。必要以上にお金をかけることなく、二人で協力して生活を始めることもできるでしょう。
 

30歳で年収400万円・貯金ゼロでも結婚は十分に可能

ここまで見てきたとおり、30歳で年収400万円、貯金ゼロというのは決して珍しくなく、結婚できないというほど低い水準ではありません。
 
また、結婚後は、夫婦でダブルインカム（二重収入）の選択を取ることで、さらに家計を強化できます。共働きをすることで、世帯収入は大幅に増え、貯金も着実に増やしていくことが期待できるでしょう。
 

お金以上にパートナーとの関係を大切に

結婚において、年収や貯金は確かに重要な要素ですが、最も大切なのはお互いの気持ちと信頼関係です。お金の問題は計画的に対応できますが、パートナーとの信頼や愛情は簡単に得られるものではありません。
 
自分や相手が辛いときや楽しいときに慰め合ったり、喜びを分かち合っていくことで、信頼関係や愛情は深まることが多いですが、お金がないとそういった関係を築けないというわけでは決してないでしょう。
 
また、今はお金がないとしても、パートナーが結婚に対してお金を重要視するかどうかは分かりません。中には、「お金がなくても二人で頑張っていこう」と前向きに捉える人もいるでしょう。
 
まずは、パートナーとお金の問題について率直に話し合うことが大切です。自分の状況を隠さずに伝え、将来の目標や家計管理について一緒に計画を立てることが、結婚生活を安定させる第一歩となるでしょう。
 

出典

国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査－調査結果報告－
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］（令和5年）
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー