更新日: 2024.11.29 ライフプラン

娘が「国家公務員」の彼氏と結婚! 正社員から「専業主婦」になるらしいけど、都内で2人暮らしできるの? 生活費とあわせて解説

娘が「国家公務員」の彼氏と結婚! 正社員から「専業主婦」になるらしいけど、都内で2人暮らしできるの? 生活費とあわせて解説
安定して高収入がもらえるイメージのある国家公務員。娘が国家公務員と結婚することになり、専業主婦になると言っているけれど、実際に国家公務員の年収は一体どれくらいなのか、暮らしていけるのかと気になる人もいるでしょう。
 
本記事では、国家公務員の平均年収や、都内2人暮らしの生活費について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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国家公務員の年収はどのくらい?

国家公務員の年収がどれくらいなのか、人事院給与局のデータを用いて見ていきましょう。国家公務員は職種や学歴などによって年収が変わりますが、今回は「行政職」として働いている場合の平均年収を参考にしていきます。
 
ボーナスは2024年実績の4.6ヶ月分が支給されると仮定して計算した、各年齢層の平均年収は図表1です。
 
図表1

年齢 平均給与月額 平均年収
20代
(24歳以上28歳未満)
26万110円 約431万円
30代
(32歳以上36歳未満)
34万2480円 約568万円
40代
(44歳以上48歳未満)
45万9748円 約763万円
50代
(56歳以上60歳未満)
50万9083円 約845万円

人事院給与局 令和6年国家公務員給与等実態調査報告書より筆者作成
 
20代でも400万円以上の年収となっており、年齢が上がるにつれて年収が上がっていき、定年前には年収が850万円近くになります。
 

都内で2人暮らしする場合の支出額は?

続いて都内で生活する際の平均的な支出を見ていきましょう。平均支出をみるにあたり、総務省統計局の家計調査の2人以上の世帯(平均世帯人員2.90人)の支出を参考にしていきます。
 
総務省統計局によると、東京都区部の2人以上の世帯における平均消費支出額は34万1320円となっています。図表2は主な支出額の内訳です。
 
図表2

支出項目 平均支出額
食料 9万7776円
住居 2万6457円
光熱・水道 2万2761円
家具・家事用品 1万3237円
被服及び履物 1万2181円
保健医療 1万8166円
交通・通信 3万2724円
教育 2万4160円
教養娯楽 4万393円
その他の消費支出 5万3466円

総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上世帯より筆者作成
 
この住居費は持ち家である世帯も含んだ数値であることから、賃貸で暮らす場合はこの数値よりも上がる可能性が高いです。
 
例えば杉並区の1LDKで2人暮らしをする場合、この住居費用に約15万円(杉並区の1LDK相場/2024年11月時点)かかるため、毎月49万円を超える支出となります。
 
今回参考にしているデータが2人以上世帯であるため、毎月49万円よりも安くなる可能性は十分ありえますが、およそ毎月50万円ほどの支出を想定しておくとよいでしょう。
 

妻が専業主婦になっても国家公務員であれば都内で暮らせるの?

夫が国家公務員で、夫の収入だけで都内で暮らせるのかについて見ていきましょう。杉並区に住むと仮定し、先ほどの総務省のデータの2人以上世帯の平均的な支出額を合わせると毎月約50万円の支出となります。つまり最低でも手取りで50万円をもらわなければ都内1LDKの住居で生活できないことになります。
 
額面給与の8割を手取りと仮定すると、手取りで50万円もらうためには、額面で約63万円の給与をもらわなければいけません。額面63万円を12ヶ月もらうとすると年収は756万円となり、図表1より、国家公務員の場合でも40代以降(44歳以上48歳未満)にならなければ、この生活は送れないことが分かります。
 

年齢によっては国家公務員1人の収入だけでは暮らしを送れない可能性あり

国家公務員の年収は職種や学歴などでも異なりますが、行政職の場合は20代でも平均年収は400万円ほどになっており、50代では900万円近くまで年収が上がっていくことを解説しました。
 
年収が上がっていくものの、今後子どもが生まれたり、マイホームを購入したりすることを考慮すると国家公務員1人だけの収入で都内に住むことは難しい可能性があります。
 
国家公務員と結婚して専業主婦になることを検討する娘に、共働きすることや住む場所を考慮するように助言する必要があるかもしれません。
 

出典

人事院給与局 令和6年 人事院勧告・報告について
人事院給与局 令和5年 国家公務員給与等実態調査 報告書
総務省 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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