更新日: 2024.12.05 その他家計

1人暮らしでご飯は「朝に炊いて夕方まで保温」しています。電気代が気になるのですが、「電子レンジで温め直す」ほうが節約になる? 費用を比較

1人暮らしでご飯は「朝に炊いて夕方まで保温」しています。電気代が気になるのですが、「電子レンジで温め直す」ほうが節約になる? 費用を比較
多忙な生活を送るなかで、夕食のお米を直前に炊くことが難しい日も少なくありません。朝に炊いて夕方まで保温したり、朝に炊いたお米を冷凍して夕方に電子レンジで温め直したりと各家庭で工夫をしているでしょう。
 
ただ、炊飯器で長時間保温したり電子レンジを使用したりすると、電気代が気になります。
 
本記事では朝に炊いたお米を夕方まで保温する方法と、冷凍してから帰宅後に電子レンジで解凍する方法の電気代の違いを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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炊飯器と電子レンジの消費電力とは?

経済産業省「省エネ性能カタログ電子版(2024年11月17日時点)」によると、IH3合以上5.5合未満の炊飯器の年間消費電力量は平均51.13キロワットアワーです。
 
内訳を見てみると1回の炊飯で平均121.5ワットを消費するのに対し、保温の消費電力は1時間あたり平均で14.1ワットアワーです。1時間保温するごとに、炊飯1回の10%以上の電力量を消費することになります。
 
では、電子レンジの消費電力はどのくらいでしょうか?
 
オーブン機能のない単機能の電子レンジの場合、レンジ部の年間の消費電力量は59.3キロワットアワーです。利用する時間を考えると瞬間的な消費電力は電子レンジのほうが多く必要なように思われますが、実際の生活で利用すると炊飯器と電子レンジはどちらが節約になるのでしょうか?
 

朝から夕方まで炊飯器でお米を保温した場合の電気代は?

IH3合以上5.5合未満のジャー炊飯器で1時間保温したときの消費電力は、前述のとおり、平均で14.1ワットアワーです。
 
朝7時に炊飯し終えたご飯を夕方18時までの11時間にわたって保温する場合の消費電力量は「14.1×11=155.1ワットアワー」と計算できます。
 
全国家庭電気製品公正取引協議会が示す電力料金の目安単価は、1キロワットアワーあたり31円(税込)です。
 
電気代の計算式は「1時間あたりの消費電力(キロワット)×使用時間(時間)×料金単価(円/キロワットアワー)」で求めることができます。1キロワットアワーは1000ワットアワーであるため、電気代は以下のとおりに計算できます。
 
「0.0141ワットアワー×11時間×31円=4.8円」
 
朝から夕方まで保温したときの電気代は約4.8円、1ヶ月(30日)では約144円、1年では約1752円になります。
 

冷凍して夕方に電子レンジで解凍するときの電気代は?

次に、朝に炊いたお米を取り出して冷凍庫で保管し、電子レンジで温め直す際の電気代を計算してみましょう。
 
経済産業省の「省エネ性能カタログ2023年版」によると、ご飯を保温せずに電子レンジで3分間加熱した場合の消費電力は35ワットアワーです。
 
電気代を求める計算式に当てはめてみると、1回の消費電力は「約1.1円」です。
 
冒頭に紹介したとおり、同じ時間利用した場合の電気代は電子レンジのほうが圧倒的に高いですが、電子レンジは数分間の使用で済みます。数時間以上の保温機能を利用するなら、電子レンジで解凍・温め直しをしたほうが電気代の節約になる可能性が高いでしょう。
 

まとめ

電子レンジで1時間保温したときの消費電力量は14.1ワットアワー、電子レンジで3分加熱した場合の消費電力量は35ワットアワーです。
 
単純に計算すると2時間までの保温なら炊飯器の電気代のほうが安く、3時間以上保温するなら電子レンジで加熱したほうが節約になる可能性が高いことが分かります。
 
とはいえ、炊飯器と電子レンジのどちらが使いやすいかは好みもあるでしょう。消費電力の差を念頭に、納得できる方法で毎食のご飯を準備すると良いでしょう。
 

出典

経済産業省 省エネ性能カタログ電子版
経済産業省 省エネ性能カタログ2023年版
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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