大学生の息子は週に4日、バイト先の賄いで「牛丼」ばかりを食べて帰ります。「社割で安い」と言うのですが、「栄養面」で心配しています…

配信日: 2024.12.13

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大学生の息子は週に4日、バイト先の賄いで「牛丼」ばかりを食べて帰ります。「社割で安い」と言うのですが、「栄養面」で心配しています…
飲食店では、アルバイト従業員に割引価格で食べられる食事補助の制度を、賄いとして設けている会社があるようです。
 
大学生で一人暮らしをしている場合、家賃や食費、交際費など仕送りだけでは難しく、アルバイトで稼ぎながら学校に通っている方もいるかもしれません。そのような場合に賄いを活用すれば、食費を節約できる可能性があります。
 
しかし、週4日バイト中に牛丼ばかりを食べていると聞くと、十分な栄養が取れているか気になるかもしれません。本記事では、賄いでお得に食事ができる制度や牛丼の健康面での注意点について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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牛丼チェーンでのバイトには賄い制度が設けられている場合がある

大手牛丼チェーンの賄い制度では、勤務時に特別価格や一定の割引率で食事できる会社やメインメニューが350円の固定金額で食べられる会社があるようです。
 
例えば、吉野家の場合、牛丼並盛が498円です。吉野家では賄いとして食べる際に70%引きが適用されることもあるようで、この場合はおよそ150円で食べられる計算になります。量の多い特盛サイズでも872円がおよそ262円で食べられるため、かなりお得な制度といえるでしょう。
 

心配になるのは栄養の偏り!牛丼の栄養バランスと健康リスク

今回のケースでは栄養の偏りが気になるということですが、牛丼には栄養面でのメリットと注意点がそれぞれあります。吉野家が公表している牛丼並盛の栄養成分は、表1の通りです。
 
表1

熱量 633カロリー
たんぱく質 19.6グラム
脂質 23.6グラム
炭水化物 88.2グラム
食塩相当量 2.5グラム

※吉野家「メニュー全情報」を基に筆者作成
 
表1以外にも、鉄分やビタミンB群も含まれており、エネルギー代謝や抗酸化作用などさまざまな効果を得られる可能性があります。
 
一方で、炭水化物と脂質が多く、野菜が不足する傾向のあることが牛丼の短所だといえるでしょう。メニューでご飯の量は選べるものの、丼メニューであるため炭水化物の量は多めになります。また、牛肉により脂質も多く摂取するため、摂取カロリーは高くなりがちです。
 
野菜が不足し、ビタミンや食物繊維が不足すれば、腸内環境が悪化する原因にもつながるでしょう。さらに、塩分も多く含まれている傾向があるため、塩分の過剰摂取につながるおそれもあります。食べるメニューがいつも同じだと、健康面のリスクは考えておくとよいといえます。
 

健康的に賄いを食べる工夫

若い大学生だと並盛では足りず、大盛以上のサイズを食べるかもしれません。吉野家における牛丼大盛の場合、1食838キロカロリーとなっており、脂質も29グラムとなっています。これだけだと、栄養が偏る可能性があるため、サラダのサイドメニューを追加するとよいでしょう。
 
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、18~29歳の男性における1日の推定エネルギー必要量は、身体活動レベルがふつうの場合、2600キロカロリーとされています。
 
これを踏まえると、1日3食で考えた場合、1食およそ867キロカロリーが必要量になります。そのため、大盛を食べたからといってすぐにカロリーオーバーにはならないでしょう。
 
しかし、塩分の推定平均必要量は1.5グラムであり、目標量は男性の場合7.5グラム未満です。並盛の食塩相当量は2.5グラムのため、1食でも必要量はオーバーすることになります。一方、目標量に対しては3食を平均値で見ると2.5グラムとなるため、ちょうどの量となるでしょう。
 
ただし、大盛りの場合は塩分を超過すると考えられます。もし牛丼を継続的に食べるのであれば、サイズを意識して、サラダセットなどと一緒に食べるようにしましょう。
 

賄いの牛丼だけでは栄養バランスに偏りが生じる可能性あり! サラダセットや定食メニューも選ぶようにしよう

賄いで牛丼だけを食べていると、お財布には優しく経済的だといえます。その一方で栄養バランスを崩してしまい、体調不良につながるおそれもあるでしょう。牛丼単品だけを食べることで、すぐに体調を崩すことはないかもしれませんが、偏った食事は控え、サラダセットなどでビタミンや食物繊維を補うことは必要です。
 
栄養の偏りは糖尿病や生活習慣病へのきっかけになる可能性があります。近い将来、食事の偏りで病気になってしまうことが無いように、賄いをうまく活用するとよいでしょう。
 

出典

吉野家 メニュー
吉野家 メニュー全情報
厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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