「ウォシュレットは使わないから」とトイレのコンセントを抜く夫。便座が冷たくなるので電源を入れておきたいのですが…節約効果はあるのでしょうか?

配信日: 2024.12.20

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「ウォシュレットは使わないから」とトイレのコンセントを抜く夫。便座が冷たくなるので電源を入れておきたいのですが…節約効果はあるのでしょうか?
温水洗浄便座にはさまざまな機能が付属していますが、あまり使わないため電気代がもったいないと考える方もいらっしゃるでしょう。使わないなら意味がないと思い、節電のためにコンセントを抜いてしまう方もいるかもしれません。
 
コンセントを抜くことで、実際にどのくらい節電できるかはトイレのタイプによって異なります。今回は、トイレの電気代やタイプ別の特徴、おすすめの節電方法についてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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トイレの種類とかかる電気代

今回は、A社が公表している2タイプのトイレ(温水洗浄便座)を例として、それぞれの電気代を解説します。条件は以下の通りです。

●電力使用量はA社が公表している年間消費電力量とする
●電気代の単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している「1キロワットアワーあたり31円」を目安とする
●瞬間式と貯湯式で比較する

瞬間式の場合、年間消費電力量は104キロワットアワーです。電気代は「104キロワットアワー×31円」のため、3224円になります。
 
一方、貯湯式の場合は、年間消費電力量が164キロワットアワーです。そのため、電気代は5084円になります。
 
つまり、1年間コンセントを抜いた場合は、約3000~5000円の節約になります。仮に5年続けた場合は、約1万5000~2万5000円になるため、節約効果は少なくないでしょう。
 

瞬間式とは

温水洗浄便座は、温水の供給方法によって瞬間式と貯湯式に分けられます。瞬間式は、使用するときだけ水を温めるタイプです。お湯切れがなく、連続で使用できるメリットがあります。
 
また、常にお湯を作らなくてよいため、コストパフォーマンスに優れている点も魅力です。先ほどご紹介したA社の2タイプでも、瞬間式の方が消費電力量は少なくなっています。
 
ただし、機能を最大限に使ったときに消費される「定格消費電力」は、多くなりやすいようです。例えばA社では、瞬間式の定格消費電力は1300ワットですが、貯湯式の場合は350ワットです。そのため、ブレーカーの容量に余裕がない状態で瞬間式の温水洗浄便座を使用すると、ブレーカーが落ちるかもしれません。
 

貯湯式とは

貯湯式とは、あらかじめお湯を作り、内蔵されたタンクにためておく方式のことです。瞬間式よりも低価格で購入できる商品が多く、初期費用をおさえられます。瞬間の消費電力量が多くないため、ブレーカーの容量に余裕がない場合に向いているでしょう。
 
一方で、ためた温水を使用するため、連続使用には適していません。また、常に温めているため、年間を通してのコストが、瞬間式よりも高くなりやすい点がデメリットです。
 

トイレの電気代を節約する方法

ひとつ目は、トイレのふたをこまめに閉める方法です。ふたを閉じることで、トイレ(便座)の温度が保たれやすく、省エネ効果が期待できます。また、便座の設定温度をできるだけ低くするのもひとつの方法です。どちらも、便座をふたたび設定温度まで温めるための電気代を節約できます。
 
また、長時間出掛ける際に電源を切る方法も、待機電力の節約につながります。トイレのコンセントを常に抜いた状態にすると、いざ温水洗浄の機能などを使いたいときにすぐ可動せず不便です。出掛けないときはコンセントを入れておいた方が、生活にも支障が出ません。
 
なお、トイレを買い替える場合は、省エネ性能に優れた製品を購入すると節電になるでしょう。
 

節約効果は期待できるが、生活に支障が出ない程度にすることがおすすめ

温水洗浄便座のトイレは、年間で約3000~5000円の電気を消費する場合があります。そのため、コンセントを抜くと節約になるでしょう。しかしコンセントを抜くことで、温水洗浄などの機能もすべて使えなくなるため不便です。コンセントを抜くのは、長時間出掛けるなど、明らかに使わないときだけにする方がおすすめです。
 
また、温水洗浄便座には瞬間式と貯湯式があります。ただし、瞬間式の場合は、ブレーカーが落ちる可能性がある点がデメリットです。貯湯式は、ランニングコストの高さがデメリットになります。ご家族の方は、こうしたデメリットも考えたうえで、コンセントを抜いているのかもしれません。一度、理由を確認してみましょう。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A Qカタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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