3年かけてやっと貯めた「500円貯金」を銀行に持って行きます。「タンス貯金」扱いになり何か疑われたりするのでしょうか…?
配信日: 2024.12.29 更新日: 2025.01.08
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
タンス貯金を銀行に持ち込んだ際の注意点
3年かけて貯めた500円玉を銀行に預ける際に、多くの人が心配するのは「タンス貯金」として疑われることです。自宅でコツコツ貯めたお金であっても、金融機関や税務署は出どころを確認する場合があります。
まとまった金額を一度に預けると、想定外のトラブルに見舞われる可能性が考えられるのです。ここでは、タンス貯金を銀行に持ち込む際に考えられることを解説します。
贈与や相続を疑われる可能性がある
高額な現金を銀行に預ける場合、税務署は、高額な現金が短期間で銀行口座に入金された背景を調査するケースがあります。親族からの贈与や亡くなった家族から相続した現金は、適切な申告が必要です。
コツコツ貯めたものに説明をつけるのは難しいかもしれませんが、税務上の問題に発展することもあるため、タンス貯金であることを説明する準備をしておくといいでしょう。
課税の対象となるおそれがある
銀行に持ち込む現金が収入や節約によって得られたものと証明できない場合、そのお金は贈与や相続によるものと見なされ、課税されるおそれがあります。
日本の税法では、年間110万円を超える贈与には贈与税が課されるルールがありますが、これを超える金額を受け取った場合に申告を怠ると追徴課税の対象になる可能性もあります。
タンス貯金は安全面での危険性もある
タンス貯金は自宅で簡単に管理できる利便性がありますが、多くの危険性を伴います。ここでは、タンス貯金に潜む3つの注意点を紹介します。
災害により失うおそれがある
火災や洪水、地震などの自然災害によって自宅で保管している現金を失う可能性があります。現金は火災保険や地震保険の補償対象外であるため、焼失や水害で消失した場合に損失を補塡(ほてん)する手段はほとんどないでしょう。
銀行に預けておけば、通帳が災害で破損したとしても再発行でき、預金そのものは守られます。日頃から安全な保管方法を意識することが重要です。
空き巣や強盗の被害にあう可能性がある
家に現金を置いていれば、空き巣や強盗の標的になる可能性があります。現金目当てに侵入されれば、家族が犯罪に巻き込まれる危険性もあるでしょう。一方、銀行に預けておけば、盗難に対する心配は不要です。安心して資産を守るためには、タンス貯金よりも金融機関の利用を検討するべきでしょう。
置き場所を忘れて失くす場合がある
タンス貯金を長期間放置していると、保管場所を忘れてしまうケースも珍しくないようです。また、家族に伝えていなかった場合には、ほかのものと一緒に処分される可能性もあります。紛失を避けるためにも、現金の置き場所を定期的に確認するか、銀行口座に預けるなどの対策を講じましょう。
入金時、枚数によっては手数料が発生する
500円玉貯金を銀行に持ち込む際、手数料が発生する可能性があります。手数料は銀行によって異なりますが、特定の枚数を超える硬貨を入金する場合には注意が必要です。
例えば、ある銀行では、101枚以上500枚までの硬貨入金に対して550円の手数料が課されます。また、別の銀行では300枚までは無料ですが、301枚以上になると手数料が発生するのです。
大量の500円玉を一度に持ち込むと、想定外の費用が発生する可能性があります。手数料の支払いを避けるためには、何度かに分けて入金するか、手数料が発生しない金融機関に持ち込むことが大切でしょう。
まとまった金額の500円玉は贈与や相続を疑われ課税対象になる可能性がある
タンス貯金した500円玉を銀行に預ける際、まとまった金額であれば贈与や相続を疑われ、課税対象になる可能性があります。さらに、硬貨の枚数に応じて入金手数料が発生する場合もあることに注意が必要です。現金は自宅で保管するよりも金融機関に預けるほうが安心です。
ただし、タンス貯金した500円玉を銀行に入金する前には、各行の規定や手数料を確認しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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