特売日になると冷蔵庫がパンパンになるまで「買い物」をしてくる母。80代の父と「二人暮らし」なので、食べきれずにむしろ無駄になってしまっていませんか?
配信日: 2024.12.29
本記事では、家庭から発生する食品ロスの現状やその影響について考えるとともに、食品を残さず使いきるための具体的な工夫や、節約につながる買い物術を紹介します。少しの意識改革で家計にも優しく、地球環境保全にも貢献できる方法を一緒に学んでいきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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食材を食べきれないと発生する食品ロスとは
食品ロスとは、本来食べられるはずの食品が、さまざまな理由で処分されることを指します。節分商戦で売れ残った恵方巻きや、コンビニ弁当の廃棄がニュースになるケースもありますが、実は家庭から発生する食品ロスも深刻です。お得な食品を買い込んで冷蔵庫に詰め込み、消費できずに賞味期限を迎えて捨ててしまう経験をしている人も多いでしょう。
家庭系食品ロスは全体の約47%
食品ロスは「家庭系」と「事業系」に分けられます。家庭系は、料理の食べ残しや、期限切れで捨てられる食材が主な原因です。この割合は全体の47%を占め、家計にも影響を及ぼします。しかし、家庭系は、家庭内での工夫で大きく減らせる可能性があります。
日本の食品ロス量は世界の食糧支援量より多い
日本の食品ロス量は国連WFPの食料支援量の約1.2倍に相当します。世界の飢餓や災害支援に回せる食料以上の量が、日常的に処分されているのです。この現実を見つめ、処分する食品を減らす意識を持つことが求められます。
食品ロスは家計にも影響を及ぼす
処分された食品の一つひとつは安価なものでも、積み重なると大きなコストになります。例えば、1週間に数百円の食品を捨てている場合、年間では数万円単位になることもあるでしょう。昨今の物価上昇の影響も相まって、使いきれなかった食品の費用は、家計にじわじわと影響を及ぼしていると考えられます。また、使いきれずに捨てるというのは表現を変えると、お金を捨てる行為とほぼ同義ともいえるでしょう。
食品ロスを減らして節約にもつなげる買い物のコツ
ここでは、食品ロスを削減して、家庭の節約にもつなげるための買い物のコツを紹介します。
買い物に行く前に冷蔵庫の中をチェックする
食品ロスを防ぐためには、使わない食品を購入しないよう、事前に冷蔵庫の中身をチェックしましょう。自宅に何があって何が足りないかを把握しておけば、必要のないものを購入するリスクが軽減されます。冷蔵庫の奥に野菜や調味料が眠っていて、気付かずに新しく買ってしまうと、場合によっては古い商品を捨てざるを得ないケースもあるでしょう。
事前チェックは、スマートフォンで冷蔵庫の中を撮影しておけば、買い物先でも確認できるため、忙しいときでも確認がしやすいといえます。冷蔵庫のチェックをスムーズに行うためにも、日ごろから整理整頓を心がけ、中身が一目で分かるような状態にしておくことが大切です。
そのときに必要な分だけを買う
特売日は、さまざまな商品が安くなるため、まとめ買いをしたくなりますが、使いきれずに捨ててしまうリスクも高まります。例えば、安くなっている旬の野菜を大量に購入して傷んでしまったり、めったに使わない調味料を購入して不要になってしまったりすることもあるでしょう。
そのため、スーパーやドラッグストアの特売日であっても、お得感に惑わされず必要なものだけを購入するのがおすすめです。買い物リストを作っておくと、必要なものが明確になるため不要な買い物が減るでしょう。
冷蔵・冷凍保存を活用する
食品の冷蔵・冷凍を適切に行い、食品を長持ちさせられれば、食品ロスや節約につながります。一度に使いきれない野菜や肉は、小分けにしたあと冷凍しておけば、長期的な保存が可能です。また、野菜を冷凍保存する際は、事前にゆでたり、切り分けたりすると調理の手間も省けます。また、野菜は湿度の高い野菜室で保存し、ラップや保存袋に入れて乾燥を防ぐと、より長期間保存でき、食品ロスを減らせるでしょう。
特売日でも必要な分だけ購入することが大切
冷蔵庫をパンパンにしてしまう特売品の買い物習慣は、家計に負担をかけ、食品ロスを増加させます。必要な分だけを賢く購入し、食品を捨てずに使いきる工夫をすることで、家計の節約にもつながります。食品ロス削減は、家計にゆとりをもたらすだけでなく、地球環境への負荷軽減にもつながる重要な取り組みです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー