引っ越し先が「プロパンガス」だったので「都市ガス」に変更したいのですが、そもそも変更ってできますか? 変更できたとしていくらかかるのでしょうか?

配信日: 2025.01.20

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引っ越し先が「プロパンガス」だったので「都市ガス」に変更したいのですが、そもそも変更ってできますか? 変更できたとしていくらかかるのでしょうか?
今まで都市ガスを利用していた人にとって、引っ越し先の住居でプロパンガスしか使用できないと知ったら戸惑うでしょう。プロパンガスは、さまざまな理由から都市ガスよりも高いとされているため、できることなら都市ガスに変更したいと考える人も少なくないはずです。
 
今回は、引っ越し先がプロパンガスだった場合、都市ガスに変更できる条件や変更した際の費用相場を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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プロパンガスが高いと言われる理由

プロパンガスとは液化石油ガスのことで、ガスボンベに詰めた状態のガスを使用します。発熱量が大きく、少ない使用量で済んだり、二酸化炭素の排出量が少なく環境に優しかったりとさまざまなメリットがある一方で、都市ガスに比べて使用料金が高いのがデメリットです。一般的に、プロパンガスは、都市ガスの最大2.2倍ほど割高とされています。
 
料金が割高な理由として、設置や点検のために人件費がかかること、そしてガス会社が自由に価格を設定できることが挙げられます。
 
ガスボンベを各家庭まで配達したり、交換・検針したりするためには人件費がかかります。また、プロパンガスは販売店によって販売料金が異なり、原油価格の高騰や為替の影響などを理由に価格が変動することも少なくありません。
 
これまでよりも料金が安くなると聞いてプロパンガス会社に切り替えたのにもかかわらず、その後値上げが続いて割高になってしまったというトラブルも、国民生活センターに多数報告されています。
 

プロパンガスから都市ガスに変更するための条件

プロパンガスから都市ガスに変更するためには、建物の近くにガスの導管が通っていること、そしてガス導管の設置工事ができることが最低条件です。
 
都市ガスを使用するためにはガス導管が必要ですが、全国に普及しているわけではありません。ある程度人口が密集しているエリアでないと、ガスの導管が通っていないケースも考えられます。
 
建物の近くにガスの導管が通っていれば、ほとんどのケースで都市ガスの供給が可能です。しかし、近隣住民の所有している私道を通らなければならない場合は、近所の人の許可を得なければなりません。
 

プロパンガスから都市ガスに切り替える方法

プロパンガスから都市ガスに切り替える際の手順は、各家庭の状況によっても異なります。ここでは一戸建て住宅のケースをもとに切り替えの手順を紹介します。
 
まずは、都市ガス会社を選定し、業者による現地確認と見積もりを依頼しましょう。その後、工事の契約をし、プロパンガス会社との解約手続きを進めてください。ガス導管の引き込み工事が終了したら、都市ガスの供給がスタートします。
 

プロパンガスから都市ガスに切り替える費用目安

プロパンガスから都市ガスに切り替えた際にかかる費用として、「ガス導管引き込み費用」「ガス機器の変更・設置費用」、そして「契約中のプロパンガスにかかる違約金」などが挙げられます。
 
ガス導管を自宅まで引き込むための工事費用は、平均で10〜15万円ほどです。ガス導管を引き込む長さ1メートルにつき、およそ1万円の費用がかかります。ガスの導管との距離が長ければ長いほど、コストがかかることに注意しましょう。
 
LPガスから都市ガスに変更する場合は、それまで使用していた給湯器やガスコンロなどの機器をそのまま使用できません。部品を取り換えて都市ガスに対応させる工事をする場合は、ガスコンロにおよそ1万円、給湯器におよそ3万円の費用がかかります。
 
さらに、契約中のプロパンガス会社で違約金が発生する場合は、その費用もかかることに注意が必要です。金額は、契約年数や契約するガス会社によっても異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
 

都市ガスに変更できるかを事前に確認しましょう

全てのケースにおいて、プロパンガスから都市ガスに変更できるわけではありません。また、変更する場合には工事費用や違約金などが発生するため、まとまったコストがかかります。月々のガス代を節約したいという理由だけで安易に都市ガスに切り替えてしまわないように、注意しましょう。
 

出典

環境局 家庭等に対するLPガス価格高騰緊急対策事業(令和5年度下半期)※当該期事業は終了しています
経済産業庁 消費生活相談における LPガス相談の現状
国民生活センター プロパンガス会社を変更するときは慎重に
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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