「毎日のおかずはサバ缶だけで十分」と言う一人暮らしの祖父。栄養価も高いそうですが、割高ではないですか?
配信日: 2025.01.27
そこで本記事では、サバ缶と切り身の栄養価(カルシウム・鉄・脂質・タンパク質)を比較します。さらに、サバ缶は割高であるのか、価格についても比較していますので、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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サバ缶と切り身の栄養価を比較
まずは、サバ缶とサバの切り身の栄養価について解説します。
文部科学省が公表している「日本食品標準成分表」を基に、栄養価(今回は、カルシウム・鉄・脂質・タンパク質を比較)の違いを表1にまとめました。なお、表に記載しているのは、可食部100グラム当たりの数値です。
表1
栄養価名 | サバの缶詰 | サバの切り身 |
---|---|---|
カルシウム | 260ミリグラム | 6ミリグラム |
鉄 | 1.6ミリグラム | 1.2ミリグラム |
脂質 | 10.7グラム | 16.8グラム |
タンパク質 | 20.9グラム | 20.6グラム |
※文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を基に筆者作成
サバ缶は高温高圧調理で作られるため、骨まで柔らかくなり、取り除く必要がありません。そのため、カルシウムの含有量が極めて高いと考えられています。また、脂質は切り身のほうが高いとの結果から、よりヘルシーな食事を目指したい方はサバ缶がおすすめです。
しかし、サバ缶を食べる際には塩分の量に注意しなければなりません。サバ缶100グラム当たりの塩分相当量は0.9グラムであり、1缶(160グラム)食べると約1.5グラムの塩分を摂取することになります。
厚生労働省によると、日本の成人男性の塩分摂取目標量は、1日7.5グラムとのことです。サバ缶を一つ食べると、1日の塩分摂取目標量の約5分の1を摂取することになります。そのため、ほかの食品で塩分量を調整する必要があるでしょう。
サバ缶と切り身の価格を比較
次はサバ缶と切り身の、一般的な価格を比べてみましょう。
サバ缶は1個当たり150~200グラムで販売されていることが多く、価格はだいたい130円から、高いもので400円以上する場合もあります。
一方、切り身は、220グラム(5切れ)で税込み495円や、300グラム(5切れ)で税込み640円といった価格で販売されているようです。一切れ当たり約45~60グラムで、100~130円になります。
比較しやすいように、内容量160グラム、税込み165円のサバ缶に合わせて計算し、表2にまとめました。なお、切り身は一切れ当たり100円(45グラム)で計算しています。
表2
種類 | 価格 |
---|---|
サバ缶 | 165円(160グラム) |
サバの切り身 | 約350円(約160グラム) |
※筆者作成
メーカーや種類により価格に差はあるものの、サバ缶の方が200円近く安い結果となりました。
サバ缶はカルシウムや鉄、タンパク質の栄養価が高い|切り身よりもお得なケースもある
サバ缶の方が、切り身よりカルシウムや鉄、タンパク質をはじめとする栄養価が高いことが分かりました。一方でサバ缶の方が脂質をおさえられるため、ヘルシーな食事をとりたい方におすすめです。
ただし、サバ缶には、塩分が多く含まれている場合があります。そのため、ほかの食品で塩分を調整しなければならないでしょう。
種類やメーカーにもよりますが、切り身よりもサバ缶の方が安い傾向にあります。サバ缶は長持ちしやすく、調理も不要な食品です。豊富な栄養が摂れるため、一人暮らしをしている人にとっては便利な食品といえるでしょう。
出典
文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 第2章(データ)
厚生労働省 日本人の食事摂取基準 1-7 ミネラル(248ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー