「節約」が趣味の母は昔から「お風呂の残り湯」で洗濯機を回しています。実際年間でいくらくらいの節約になっていたのでしょうか?
配信日: 2025.01.27

日常生活で節約できる箇所を考えると、まずは水道代や電気代です。部屋の電気をこまめに消す節電やお風呂の節水はもちろんのこと、洗濯にかかる水道代も気になります。洗濯の水道代を節約するには「お風呂の残り湯」を使うのが効果的とよく聞きますが、実際に、どのくらい水道代を節約できるのでしょうか。
この記事では、洗濯にかかる水道代や年間での水道代を解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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洗濯機のタイプで洗濯にかかる水道代は変わる
洗濯機の種類は、大きく分けると縦型洗濯機とドラム式洗濯機に分けられます。タイプによって洗い方が異なり、洗濯にかかる水道代にも違いが出るため注意しましょう。
縦型洗濯機
手頃な価格の商品も多い縦型洗濯機は、大きさもコンパクトで場所を取らず、衣類を回転させながらもみ洗いができる機能が特徴です。ドラム式よりも省エネ性は若干下がりますが、節水性能が高い最新機種も販売されています。
ドラム式洗濯機
ドラム式洗濯機は、もみ洗い機能とたたき洗い機能を組み合わせて洗濯を行い、縦型洗濯機と比べて節水性の高い商品が多くあります。しかし、縦型洗濯機よりもサイズが大きく場所を取る商品が多く、価格も比較的高めです。
洗濯1回あたりの水道代はいくらくらい?
洗濯1回あたりの水道代は、洗濯機の標準使用水量と、1リットルあたりの水道代単価で計算します。では、縦型洗濯機とドラム式洗濯機それぞれの、洗濯1回あたりの水道代はおよそいくらになるのでしょうか。
水道料金は各市町村によって異なるため、ここで解説する水道代は一例になりますが、1リットルあたりの水道代単価を約0.24円として、あるメーカーの縦型洗濯機とドラム式洗濯機の水道代を計算すると、表1のようになります。
表1
縦型洗濯機 | ドラム式洗濯機 | |
---|---|---|
1リットルあたりの水道代単価 | 約0.24円 | 約0.24円 |
標準使用水量 | 約150リットル | 約83リットル |
1回あたりの水道代 | 約36円 | 約20円 |
※筆者作成
毎日「お風呂の残り湯」で洗濯すると年間どのくらいの節約になる?
表1を踏まえると、年間(365日)の水道代はそれぞれ、縦型洗濯機の場合は約1万3140円、ドラム式洗濯機では約7300円となります。節水性がやや劣る縦型洗濯機の場合、お風呂の残り湯で洗濯することで、水道代が年間1万円以上節約できる可能性があるというのは、非常に大きな効果が期待できるのではないでしょうか。
「お風呂の残り湯」で洗濯する際の注意点と洗濯時の水道代の節約術
洗濯の際に「お風呂の残り湯」を使うことで、水道代の節約につながります。では、お風呂の残り湯を使う際の注意点は何かあるのでしょうか。
ここではお風呂の残り湯で洗濯する際に特に気を付けたい注意点と、洗濯時の水道代の節約術についてご紹介します。
入浴後はすぐに残り湯を使用する
入浴後は早めに「お風呂の残り湯」を洗濯に使いましょう。とある調査によると、入浴後の残り湯には数百から数千の雑菌が発生しており、もし一晩放置した場合はその雑菌が約千倍に増えてしまうという研究結果もあります。衛生面の観点から見ても、残り湯はすぐに使用した方が良いでしょう。
また、残り湯が温かい状態だと洗濯物の汚れも落ちやすくなるというメリットがあります。
できるだけまとめて洗う
水道代だけでなく、電気代の節約も考慮するのであれば、洗濯物はできるだけまとめて洗いましょう。洗濯は回数が増えるほど、それだけ水道代や電気代がかさんでしまいます。
まとめて洗う際に注意したいポイントは、洗濯物を洗濯槽に詰め込みすぎないことです。洗濯機にはそれぞれ適正容量が決められているため、あまり詰め込みすぎると故障の原因にもなる上に、洗濯物の汚れをしっかりと落とせず、何度も洗濯機を回さなければならない原因にもなります。
洗剤は適量を入れる
「まとめ洗いで洗濯物の量が多い」「汚れがひどい」などの理由で、洗剤の量を規定量よりも増やすのは避けましょう。洗剤の量が多いと、それだけすすぎに必要な回数も増えてしまい、結果的に水道代や電気代も高くなってしまいます。洗濯の際は洗剤の表示を確認して、必ず規定量を入れるようにしましょう。
まとめ
「お風呂の残り湯」を洗濯に使用するのは、水道代の節約につながります。毎日洗濯する必要がある場合、残り湯を活用できれば年間で通しても大きな節約になるでしょう。
ただし、水道代の節約を最大限に生かすためには、洗濯物をできるだけまとめて洗ったり、洗剤を適量にしたりといった工夫も大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー