米価格高騰! 「パックご飯」は本当に割高? 「パックご飯」と「炊飯したお米」の価格を比較
配信日: 2025.02.05

本記事では、パックご飯が本当に割高なのか、炊飯したお米と比較しながらコストパフォーマンスを分析します。また、利便性とのバランスについても考察するので、ぜひ参考にしてみてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
パックご飯と炊飯したお米の価格比較
パックご飯は、便利さを追求した製品として人気があります。しかし価格は、炊飯したお米と比べて割高だと感じる人もいるかもしれません。ここでは、それぞれの販売価格を参考にコストを比較してみます。
農林水産省の「相対取引価格の推移(平成24年産~令和6年産)」によると、お米の価格は、2024(令和6)年11月時点での相対取引価格が2万3961円/60キログラムです。前年同月と比較すると8721円も上昇しています。
価格上昇の影響を受け、店頭に並んでいるお米の価格も5キログラム当たり3000~4000円で販売されているものが多くみられます。5キログラム当たり3500円として計算した場合、ご飯1杯(精米で約65グラム)当たり約45円です。
一方で、一般的なパックご飯(150~200グラム)は、1個当たり100円から150円程度で購入できるとされています。
これを単純に比較すると、パックご飯は1杯当たりのコストがおよそ2倍から3倍になる計算です。しかしこの価格差には、利便性や保存性などの付加価値が含まれていることを考慮する必要があります。
利便性の観点からのパックご飯のメリット
パックご飯の最大の特徴は、利便性です。開封して電子レンジで温めるだけで、わずか数分で食べられる状態になるため、忙しいなどの理由により自炊が難しい状況では便利に利用できると考えられます。
また、パックご飯は個別包装されており、長期間保存ができるのが特徴です。賞味期限が長く、防災用品としての役割も果たせることから、災害時や予期せぬ事態に備えてストックしておくと安心できる可能性があります。
さらに、炊飯にかかる時間や手間を考えると、パックご飯は非常に効率的であると考えられます。炊飯には通常30分から1時間程度の時間が必要で、使用後の炊飯器の清掃も手間がかかります。一方で、パックご飯は後片付けがほとんど不要である点も大きなメリットといえるかもしれません。
炊飯したお米の味と栄養面での優位性
炊飯したお米をパックご飯と比較した場合、味や栄養面で優位性がある可能性があります。炊きたてのお米は香りがよく、粒の一つ一つが立っている食感を楽しめる傾向があります。これに対し、パックご飯は工場で炊飯後に包装されるため、炊きたての味には及ばない可能性があるでしょう。
また、炊飯する際に使用するお米の種類や水加減を調整することで、好みに合わせてご飯が炊けるとされています。一方で、パックご飯の品質は一律で、個別の調整は難しい傾向があります。
栄養面でも、炊きたてのお米は保存や加工の過程で失われる栄養素をそのまま摂取できます。特に、玄米や雑穀を混ぜて炊けば、食物繊維やビタミン類を補える可能性もあります。
パックご飯と炊飯したお米の使い分け
パックご飯と炊飯したお米は、それぞれに特化したメリットがあります。そのため、両者を使い分けることで、経済性と利便性を両立させられる可能性があるでしょう。
時間に余裕がある場合や家族が多い場合には、炊飯器でまとめて炊飯する方がコストを抑えられると考えられます。一度に多めに炊いて冷凍保存することで、忙しい日でも簡単に解凍して食べられるため便利になる可能性もあります。
一方で、一人暮らしや忙しい平日、予期せぬ来客や緊急時にはパックご飯が重宝する場合もあるでしょう。必要な分だけ使えるため、無駄が少なく、簡単に準備できる点が魅力です。
また、防災用品としてもパックご飯は優秀だといわれています。非常時には炊飯が難しい場合もあるため、パックご飯を一定量ストックしておくと安心できる可能性があります。
パックご飯と炊飯したお米の価値を再考する
今回の試算では、ご飯1杯(精米で約65グラム)当たりの価格は約45円、一方で、一般的なパックご飯(150~200グラム)は、1個当たり100円から150円程度という結果になりました。そのため、費用面で見るとパックご飯の方が割高だといえるでしょう。
ただし、パックご飯は割高に感じるかもしれませんが、その利便性や保存性を考慮すると、適切に使い分ければ非常に役立つ存在だと考えられます。一方で、日常的な食事においては炊飯したお米が経済的で、味や栄養面でも優れている可能性があります。
両者の特徴を理解し、シチュエーションに応じて選択することで、生活の質を向上させられる可能性があります。「コストと利便性のバランスを考えたご飯の選び方」として、パックご飯と炊飯したお米を賢く活用してみてはいかがでしょうか。
出典
農林水産省 相対取引価格の推移(平成24年産~令和6年産)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー