「オール電化」と「ガス併用」のどちらを選ぶべきか迷っています。年間の「光熱費」はどちらが安いのでしょうか?
配信日: 2025.02.16

特に気になるのは、毎月の光熱費がどれくらいかかるのかという点です。オール電化は電気だけで生活できるため基本料金を一本化できる一方、ガス併用は火力の強いガスコンロや給湯器を使えるメリットがあります。
では、実際の光熱費はどちらが安いのでしょうか?本記事では、世帯人数ごとの具体的な金額を比較し、それぞれの特徴や選び方について詳しく解説します!

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オール電化の特徴と光熱費
オール電化住宅では、調理や給湯、暖房など、すべてのエネルギーを電気でまかないます。これにより、ガスの基本料金が不要となり、光熱費の管理がシンプルになるメリットがあります。
特に、夜間の電気料金が割安になるプランを利用することで、電気代を抑えることが可能です。例えば、日中は仕事などで不在がちで、主に夜間に電気を使用する家庭では、オール電化が適しているといえるでしょう。
一方で、オール電化の初期費用は、エコキュートやIHクッキングヒーターなどの導入・設置費用がかかるため、ガス併用に比べて高くなる傾向があります。例えば、エコキュートの本体価格は70〜150万円程度で、IHクッキングヒーターの導入費用も含めると、さらに高額になります。
また、オール電化向けの電気料金プランでは、深夜帯の電気料金を安く設定している一方で、日中の電気料金が高めに設定されているケースが多いです。
そのため、日中に在宅して電気を多く使用する場合は、光熱費が高くなる可能性があります。各家庭のライフスタイルに合わせて適切なプランを選択することが重要です。
ガス併用の特徴と光熱費
ガス併用住宅では、調理や給湯にガスを使用し、その他の電力は電気でまかないます。暖房は電気やガスを選択できます。特に、ガスコンロの強い火力での調理を好む方には適しています。
また、初期費用がオール電化に比べて抑えられる点もメリットです。ガス併用の初期費用は18〜35万円程度で、オール電化の40〜90万円と比べて大幅に低くなります。
ただし、電気とガスの両方に基本料金が発生するため、光熱費の管理が複雑になる場合があります。特に、ガスの使用量が少ない家庭では、基本料金の負担が相対的に大きくなることがあります。また、プロパンガスを利用する地域では、ガス料金が高くなる傾向があるため、注意が必要です。
光熱費の比較
「オール電化」と「ガス併用」の光熱費を具体的な数字で比較してみましょう。以下のデータは、関西電力の情報をもとにしています。
表.1 世帯人数別の月間平均光熱費
世帯人数 | オール電化(月額) | ガス併用(月額) |
---|---|---|
1人 | 約1万777円 | 約9134円 |
2人 | 約1万3406円 | 約1万4824円 |
3人 | 約1万4835円 | 約1万6754円 |
4人以上 | 約1万6533円 | 約1万7617円 |
出典:関西電力株式会社「オール電化世帯人数別の電気代平均額」より筆者作成
1人世帯では、オール電化とガス併用の光熱費にほとんど差がありませんが、2人以上の世帯ではオール電化の方が光熱費を抑えられることがわかります。特に、3人以上の世帯では、月々約2000円程度の差が生じています。
まとめ
オール電化とガス併用のどちらが年間の光熱費を抑えられるかは、家族構成、生活リズム、地域のガス供給状況などによって異なります。日中の在宅時間が短く、主に夜間に電気を使用する場合や、家族人数が多い場合はオール電化が適しているかもしれません。
一方、日中の在宅時間が長く、ガスの強い火力での調理を好む場合や、初期費用を抑えたい場合はガス併用が向いているでしょう。ご自身のライフスタイルや地域の条件を考慮し、最適な選択をされることをおすすめします。
出典
関西電力株式会社 オール電化工事にかかる初期費用はいくら?
関西電力株式会社 オール電化世帯人数別の電気代平均額
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー