エアコン暖房「温度を3度上げる」と「風量を上げる」ではどちらが電気代は安い?
例えば、エアコンの電気代を少しでもおさえるためにはどのような対策があるのか、確認しておくとよいかもしれません。
本記事では、エアコンの暖房にかかる電気代を節約するには、温度と風量のどちらを上げた方がよいのかをご紹介するとともに、エアコンの電気代を節約するそのほかの方法についてもご紹介します。
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目次
エアコンの電気代を決めるものとは?
エアコンの電気代は「消費電力(キロワットアワー)×使用時間×電気料金単価」で計算できます。消費電力とはエアコンを動かすために必要な電力の大きさのことで、商品によって異なります。
電気料金単価は電力会社によって異なるため、今回は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている「31円/キロワットアワー」を使用して計算します。
例えば、暖房の消費電力の欄に「440(105~1930)ワット」と記載されている場合は、標準時が440ワット(0.44キロワット)、最小出力運転時が105ワット(0.105キロワット)、最大出力運転時が1930ワット(1.93キロワット)ということです。これを基に計算すると、1時間あたりの電気代は以下のようになります。
・標準時:0.44キロワット×1時間×31円/キロワットアワー=約13.6円
・最小出力運転時:0.105キロワット×1時間×31円/キロワットアワー=約3.3円
・最大出力運転時:1.93キロワット×1時間×31円/キロワットアワー=約60円
消費電力が小さいほど電気代は安くなるため、いかに消費電力をおさえられるかが節約のポイントになるでしょう。
「温度を上げる」のと「風量を上げる」のではどちらが節約になる?
環境省によると、エアコンの暖房の設定温度を1度下げた場合、消費電力量を約10%削減できるとされています。今回の事例のように設定温度を3度上げた場合だと、単純計算で約30%も消費電力量が大きくなってしまうと考えられます。
例えば、上記のエアコンは標準時の消費電力が0.44キロワットですが、30%増すと0.572キロワットとなり、1時間あたりの電気代は約17.7円、標準時より約4円も電気代が高くなってしまいます。
エアコンは設定温度に達するまでが最も電力を消費するため、室温と設定温度に開きがあるほど電気代は高くなるようです。そのため、部屋を効率的に暖めるためには温度を上げるよりも、風量を上げることで室温を短時間で上昇させた方が節電に効果があります。
エアコンの電気代を節約する方法
前述したようにエアコンは設定温度に達するまでが最も電力を消費するため、こまめに消したりつけたりを繰り返すと余分な電気代がかかってしまうおそれがあります。そのため、短時間の外出時などはその都度電源をオフにせず、つけっぱなしにしておいた方がよい場合もあるでしょう。
また、エアコンの風を効率的に循環させるために、サーキュレーターを活用する方法もおすすめです。暖かい空気は上の方にたまりやすいので、エアコンと対角線上になる場所にサーキュレーターを設置するとよいでしょう。
そのほかにも、フィルターをこまめに掃除する、室外機の周りにものを置かないなど、空気の循環がスムーズにできるようにすることも大切です。
エアコンは設定温度を上げるより風量を上げた方が節電に効果がある
エアコンの電気代は消費電力の大きさによって変わります。室温が設定温度に達するまでに最も電力を消費するため、設定温度を上げると電気代が高くなってしまう可能性があります。
部屋を暖めたいときは設定温度を上げるよりも風量を上げた方が消費電力は小さく済む可能性があるため、電気代を節約したい人は意識するとよいでしょう。
そのほかにも、オンオフをこまめに繰り返さないことや、フィルターをこまめに掃除することなどが、エアコンの電気代節約につながります。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A Qカタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
環境省 家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
