会社で「インフルエンザ」が流行っているので休みについて知りたい…会社で「出勤停止」がある場合は有給?無給?

配信日: 2025.03.01 更新日: 2025.03.04

この記事は約 3 分で読めます。
会社で「インフルエンザ」が流行っているので休みについて知りたい…会社で「出勤停止」がある場合は有給?無給?
インフルエンザが流行する時期になると、会社や学校を休まなければならない人が多数出てくる可能性があります。
 
学校の場合は「出席停止」の扱いになりますが、会社の場合はどのような扱いになるのかを知っておきたい人もいるでしょう。
 
本記事では「インフルエンザで会社を休んだ場合に給料はどうなるのか」ということについて、診断書の必要性などもあわせてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

インフルエンザで会社を休む場合は有給休暇として処理される?

まずは「インフルエンザで会社を休む場合は有給休暇として処理されるのか?」という疑問について確認していきましょう。
 
これについては、インフルエンザにかかった従業員本人が希望した場合は有給休暇として処理されることになります。労働基準法第三十九条に「有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない」という記載があるように、会社は従業員が希望するタイミングで有給休暇を与える必要があります。
 
つまり、インフルエンザで会社を休む際に有給休暇を使用するかどうかは、従業員が判断するべきと考えていいでしょう。従業員が希望していないにもかかわらず、有給休暇扱いにするよう会社が決めることはできません。ただし、有給休暇が残っていない場合は欠勤扱いになると考えられます。
 
インフルエンザで休む際に有給休暇を使えることを知らない人もいるかもしれないので、事前に会社に確認しておくといいでしょう。
 

会社が出勤停止を命じた場合は有給? 無給?

学校と違い、企業の従業員がインフルエンザにかかっても出勤停止になることが法律で決められているわけではありません。そのため、インフルエンザでも本人の意思により出勤することが可能な場合もあります。
 
しかし、インフルエンザにかかっている状態で出社されるとほかの従業員に感染してしまうおそれがあるため、会社によっては就業規則で「インフルエンザは出勤停止とする」と定めていることもあるようです。この場合、会社から休業手当が支給される可能性があります。
 
休業手当については労働基準法第二十六条に「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない」と定められているので確認しておきましょう。
 
ただし、季節性インフルエンザではなく新型インフルエンザにかかった場合は「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」で一定期間の就業制限が義務づけられているため、会社は従業員に休業手当を支払うことなく欠勤扱いにできます。
 

会社に復帰する際は治癒証明書が必要?

厚生労働省によると、インフルエンザに罹患して会社を休んでいた場合、復帰する際に治癒証明書を会社に提出する必要はないということです。治癒証明書の作成を依頼することは、医療機関に過剰な負担をかける可能性があると考えられています。
 
会社によっては、インフルエンザにかかった場合に何日休む必要があるかを就業規則で定めているところもあるため、その場合は従いましょう。そのような就業規則がない会社では、インフルエンザと診断された際、医療機関に「何日くらい会社を休むべきか」を確認しておくことをおすすめします。
 

会社が「出勤停止」を命じた場合は休業手当が支給される場合もある

インフルエンザにかかった場合、本人が希望すれば有給休暇として処理してもらえます。本人が希望しなかった場合は欠勤扱いになるため、残りの有給休暇の日数などをあらかじめ確認して判断するといいでしょう。
 
また、季節性インフルエンザにかかっても出勤停止が法的に義務づけられているわけではないので、出勤することは可能です。ただし、感染拡大を防止するために会社が出勤停止を命じることはあるでしょう。その場合、休業手当が支給される可能性があるので、確認しておくことをおすすめします。
 

出典

デジタル庁e-GOV法令検索
 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第二十六条

 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第十八条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集