会社で「インフルエンザ」が流行っているので休みについて知りたい…会社で「出勤停止」がある場合は有給?無給?
配信日: 2025.03.01 更新日: 2025.03.04

学校の場合は「出席停止」の扱いになりますが、会社の場合はどのような扱いになるのかを知っておきたい人もいるでしょう。
本記事では「インフルエンザで会社を休んだ場合に給料はどうなるのか」ということについて、診断書の必要性などもあわせてご紹介します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
インフルエンザで会社を休む場合は有給休暇として処理される?
まずは「インフルエンザで会社を休む場合は有給休暇として処理されるのか?」という疑問について確認していきましょう。
これについては、インフルエンザにかかった従業員本人が希望した場合は有給休暇として処理されることになります。労働基準法第三十九条に「有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない」という記載があるように、会社は従業員が希望するタイミングで有給休暇を与える必要があります。
つまり、インフルエンザで会社を休む際に有給休暇を使用するかどうかは、従業員が判断するべきと考えていいでしょう。従業員が希望していないにもかかわらず、有給休暇扱いにするよう会社が決めることはできません。ただし、有給休暇が残っていない場合は欠勤扱いになると考えられます。
インフルエンザで休む際に有給休暇を使えることを知らない人もいるかもしれないので、事前に会社に確認しておくといいでしょう。
会社が出勤停止を命じた場合は有給? 無給?
学校と違い、企業の従業員がインフルエンザにかかっても出勤停止になることが法律で決められているわけではありません。そのため、インフルエンザでも本人の意思により出勤することが可能な場合もあります。
しかし、インフルエンザにかかっている状態で出社されるとほかの従業員に感染してしまうおそれがあるため、会社によっては就業規則で「インフルエンザは出勤停止とする」と定めていることもあるようです。この場合、会社から休業手当が支給される可能性があります。
休業手当については労働基準法第二十六条に「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない」と定められているので確認しておきましょう。
ただし、季節性インフルエンザではなく新型インフルエンザにかかった場合は「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」で一定期間の就業制限が義務づけられているため、会社は従業員に休業手当を支払うことなく欠勤扱いにできます。
会社に復帰する際は治癒証明書が必要?
厚生労働省によると、インフルエンザに罹患して会社を休んでいた場合、復帰する際に治癒証明書を会社に提出する必要はないということです。治癒証明書の作成を依頼することは、医療機関に過剰な負担をかける可能性があると考えられています。
会社によっては、インフルエンザにかかった場合に何日休む必要があるかを就業規則で定めているところもあるため、その場合は従いましょう。そのような就業規則がない会社では、インフルエンザと診断された際、医療機関に「何日くらい会社を休むべきか」を確認しておくことをおすすめします。
会社が「出勤停止」を命じた場合は休業手当が支給される場合もある
インフルエンザにかかった場合、本人が希望すれば有給休暇として処理してもらえます。本人が希望しなかった場合は欠勤扱いになるため、残りの有給休暇の日数などをあらかじめ確認して判断するといいでしょう。
また、季節性インフルエンザにかかっても出勤停止が法的に義務づけられているわけではないので、出勤することは可能です。ただし、感染拡大を防止するために会社が出勤停止を命じることはあるでしょう。その場合、休業手当が支給される可能性があるので、確認しておくことをおすすめします。
出典
デジタル庁e-GOV法令検索
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第二十六条
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第十八条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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