退職代行を使って会社を辞める人が増えている? 退職代行の利用料金はいくらなのでしょうか?

配信日: 2025.03.05

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退職代行を使って会社を辞める人が増えている? 退職代行の利用料金はいくらなのでしょうか?
退職を検討しているけれど、「上司や同僚に引き留められる」「パワハラを受けていて自分の意思を伝えるのが困難」という状況にある人もいるのではないでしょうか。
 
何らかの理由があって退職の手続きをスムーズに進められない人に需要が高まっているのが退職代行です。退職代行は本人に代わって退職手続きを進めてくれるため、基本的に勤務先とのやり取りを避けられます。
 
しかし、退職代行の利用を検討するに当たって、気になるのが利用料金の問題でしょう。あまりにも高額では支払いが難しくなる可能性が高いからです。
 
そこで本記事では、退職代行の特徴をはじめ、利用料金について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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退職代行とは?

退職代行とは、退職したい従業員本人に代わり、退職したい意向を勤務先に伝えて手続きを代行してくれるサービスです。退職を希望する従業員自身が退職代行サービスに利用料金を支払うことで契約が成立します。勤務先に出社することを避けられる、短期間にて退職手続きが完了することが、退職代行サービスを利用する主なメリットといえるでしょう。
 
一方、退職サービスの利用によって、勤務先からの印象を悪くするリスクが高い、利用料金が発生するなどのデメリットはあります。しかし、「精神的・身体的に限界まで追い詰められている」「今すぐにでも解放されたい」人には、利用価値が高いです。
 
注意点として、一般的な退職代行サービスは、退職の意向を従業員本人に代わって勤務先に伝達できますが、賃金未払いの請求や退職金などの条件について交渉を行う権利を有していません。従業員と勤務先の間で何らかのトラブルが発生しそうな場合は、弁護士や退職代行ユニオンを利用したほうが退職手続きをスムーズに行える可能性が高いです。
 

退職代行の利用率は16.6%

株式会社マイナビ(東京都千代田区)が運営する、マイナビキャリアサーチLabが2023年6月以降の直近1年間に転職した人に実施した「退職代行サービスに関する調査レポート(2024年)」(調査期間:2024年7月)によると、退職代行サービスの利用率は回答数800のうち16.6%でした。
 
また、退職代行サービス利用率が最も高いのは、年代別では20代、転職活動時の職種では営業であることが調査を通して分かっています。

【年代別】

・20代:18.6%
 
・30代:17.6%
 
・40代:17.3%
 
・50代:4.4%

【転職活動時の職種】

・営業:25.9%
 
・クリエイター・エンジニア:18.8%
 
・企画・経営・管理・事務:17.0%
 
・サービス職:13.3%
 
・技能工・建築・土木:12.6%
 
・医療・福祉・保育・教育・通訳:11.9%
 
・コンサルタント・専門職:11.1%

利用する理由は退職を引き留められそうだから

同調査において、退職代行サービスを利用する理由のなかで最も多かったものは、「退職を引き留められた(引き留められそうだ)から(40.7%)」でした。
 
その他にも「自分から退職を言い出せる環境でないから(32.4%)」「退職を伝えた後トラブルになりそうだから(23.7%)」など、退職の意向を伝えるのが難しい、意向を伝えても受け入れてもらえないなど、円満退職を望めない人が利用しており、需要が高い傾向です。
 

利用料金は退職代行サービス会社によって異なる

退職代行サービスの利用料金は会社によって異なるため、事前に確認・比較しておくとよいでしょう。一般的な利用料金は1~5万円程度と幅広く、サービス内容や運営元、正社員とパート・アルバイトといった雇用形態で利用金設定が異なる場合があります。
 
支払い方法はコンビニ決済や銀行振り込み、クレジットカードなど、後払い決済を選択できる場合があります。顧問弁護士の監修やトラブルが起こった際には弁護士の紹介を行っているなど、サポートの内容も退職代行サービスごとに異なる部分です。
 
相談は24時間メールやLINEで行っているため、気になる退職代行サービスに問い合わせてからどこに依頼するべきか決めてもよいでしょう。
 

スムーズな退職のために代行サービスの利用を検討しよう

退職代行サービスの利用料金は、サービスを提供する会社によって異なります。退職代行サービスを利用するだけで、数十万円にお金がかかる可能性は低いでしょう。
 
とはいえ、退職代行サービスのなかには、利用料金を支払った後に音信不通になる、結果的に退職手続きが完了しなかったなどのトラブルが起こるケースがないわけではありません。
 
公式サイトを確認して、運営会社の事業が明確かどうかの確認はもちろん、顧問弁護士が監修しているのか、労働組合と連携しているのかどうかなどもサービス選びのポイントにしてみてください。
 
退職代行の利用は、退職の不安や負担を軽減し、退職手続きをスムーズに行ってもらえることがメリットです。利用の際は、料金やサービス内容をよく確認して、自分の状況に合ったサービスを選びましょう。
 

出典

株式会社マイナビ マイナビキャリアリサーチLab 退職代行サービスに関する調査レポート(2024年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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