「加湿すれば暖かくなる」と妻が言うのですが、意味が分かっていません…エアコンの温度を上げないと暖かくならないですよね?

配信日: 2025.03.05

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「加湿すれば暖かくなる」と妻が言うのですが、意味が分かっていません…エアコンの温度を上げないと暖かくならないですよね?
部屋を暖めるために、エアコンの暖房温度を高めに設定している家庭もあるのではないでしょうか。実は、部屋を暖めたい場合、暖房だけでなく加湿をするといいといわれています。
 
とはいえ、加湿すると部屋が暖かくなるイメージは持っていない方もいるでしょう。そこで今回は、加湿をすれば本当に部屋が暖かくなるのか、また節約効果があるかについてもご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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湿度が上がると部屋が暖かくなるのは本当か

湿度が上がると、部屋が暖かく感じるといわれています。というのも、湿度が低いと汗が蒸発しやすくなるためです。
 
汗は、蒸発する際に体から熱を奪って体温を下げる働きがあります。そのため、湿度が低い状態で部屋を暖めても、体は体温を下げようとするため、寒く感じやすくなります。
 
例えば、暖房の温度を22度で設定している場合、湿度20%より80%の方が汗が蒸発しにくいため、暖かいと感じやすいです。そのため、夏・冬は、湿度を考えながらエアコンを使用すると、より快適な体感温度で過ごせる可能性があるでしょう。
 

エアコンのみの電気代と加湿器+エアコンの電気代はいくら?

1ヶ月(30日)当たりのエアコンの電気代は、(暖房期間消費電力÷暖房期間×電気料金単価×30日)で求められます。暖房期間消費電力とは、以下の条件で1年間使用した場合の消費電力です。


・外気温度:東京をモデルとする
・エアコン設定温度:20度
・1日当たりの使用時間:18時間
・暖房期間:160日(11月8日〜4月16日)

エアコンの暖房期間消費電力量が567キロワットアワー、電気料金単価が1キロワットアワー当たり31円とすると、電気代(30日)は約3296円です。
 
次に、エアコン+加湿器で、暖房温度を1度下げた場合の電気代と比較してみましょう。消費電力が31ワットの加湿器を1時間使用した場合の電気代は0.96円です。1日18時間使用した場合の1ヶ月の電気代は518.4円です。
 
環境省「エアコンの使い方について|家庭部門のCO2排出実態統計調査」によると、エアコンは、暖房温度を1度下げると約10%消費電力が削減されます。そのため、エアコンの電気代は約2966円になり、エアコン+加湿器の場合の電気代は、1ヶ月当たり3485円程度です。
 
今回の条件だと、エアコンのみの場合よりも電気代は189円ほど高くなります。しかし、加湿器をつけると体感温度があがるため、暖房の設定温度をさらに下げると節約になるでしょう。また、加湿しながら暖房を使用することで乾燥によるトラブルの予防につながる可能性があります。
 

エアコンの電気代を節約するコツ

エアコンの電気代を節約する方法は複数あります。


・ドアの開閉を控える:冷気が入らないようにするため
・短時間にオンオフを繰り返さない:エアコンは入れたタイミングに多くの電力を消費するため
・サーキュレーターなどを使用する:暖まった空気を循環させるため
・部屋の断熱性を高める:厚手のカーテンを使用したり冷気遮断シートを窓に貼ったりして外からの冷気を防ぐため
・フィルターを掃除する:空気の循環をよくし、暖房効率の低下を防ぐため

経済産業省資源エネルギー庁によると、フィルターを掃除するだけで年間990円の節約が可能とされています。エアコンは電気代を節約するコツが複数あり、簡単な方法もあるため、無理せずに始められるでしょう。
 

湿度が上がると部屋は暖かく感じやすい! 同じ原理で夏は湿度が低い方が涼しく感じる

冬は湿度が高い方が部屋が暖かく感じやすいです。そのため、エアコンの暖房を下げても、加湿器を一緒につければ、寒さを感じにくいでしょう。
 
また、同様の理論で、夏は湿度が低い方が涼しく感じます。そのため、冷房をつけるほど暑い時期ではない場合などは、除湿やドライ機能を活用すると、部屋を涼しくできるでしょう。
 
さらに、エアコンの温度設定を1度下げると約10%消費電力が削減されるため、電気代の節約にも効果的です。加湿器をつければ、乾燥による風邪や肌トラブルなどを守りながら部屋を暖められるため、ぜひエアコンと加湿器の併用を試してみてください。
 

出典

環境省 エアコンの使い方について|家庭部門のCO2排出実態統計調査
経済産業省資源エネルギー庁 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約術
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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