テレビや電子レンジの「コンセント」を抜くようにしていますが、これって本当に「節約効果」があるのでしょうか?
配信日: 2025.03.05

本記事では、電化製品のコンセントを挿したままにしておくことで発生する待機電力について解説します。

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コンセントを挿したままにすると発生する電力
電化製品のコンセントを挿したままにすると、待機電力が発生します。電化製品を使っていなくても、電力が発生している以上は電気代がかかります。
電化製品の電源を入れるとすぐに運転が開始されるのは、待機電力によって通電されているからです。また、電化製品を利用していないときに、液晶表示やデータの保存機能が維持されているのも待機電力によるものです。
資源エネルギー庁によると、1世帯当たりが消費している待機電力は年間で228キロワットアワーとされています。1世帯当たりの全消費電力量は4432キロワットアワーで、その5.1%が待機電力です。1キロワットアワーの電力料金を31円とすると、年間で7068円の電気代が待機電力によって発生していることになります。
同庁によると、待機電力量が多い電化製品は、ガス温水器(全体の19%)やテレビ(10%)、エアコン(8%)、電話機(8%)などとされています。
コンセントを抜いたほうがよい電化製品
ここからは、コンセントを抜いておくほうがよい電化製品について、それぞれ解説します。コンセントを抜く際の注意点などを確認して、節約のための参考にしてみてください。
テレビ
前述のとおり、資源エネルギー庁によると、年間の待機電力量の10%をテレビが占めています。そのため、優先的に待機電力の節約を行いたい電化製品のひとつといえます。外出時など、テレビを見ないときは主電源を切り、コンセントを抜いておくとよいでしょう。
ただし、テレビのコンセントを抜くと録画予約などの設定が失われるケースがあります。電源を入れた際に再設定する必要があるため注意してください。
パソコン
パソコンも待機電力を消費するため、使わないときは電源をオフにしてコンセントを抜いておきましょう。テレワークなどでコンセントを抜きにくい場合には、スリープモードを活用してみてください。作業中の状態を維持しながら、省電力状態で待機できます。節電でき、結果的に電気代の節約にもなるでしょう。
エアコン
エアコンはリモコン操作をいつでも受信できるように待機されていますが、そのために待機電力を消費しています。エアコンを使用しないオフシーズンなどは、コンセントを抜いても問題ないでしょう。
ただし、コンセントを長期間抜いていた状態から急に稼働させると、エアコンが故障することがあります。久しぶりに使う場合には、コンセントを挿したまま4~8時間放置して、ある程度通電させるとよいでしょう。
なお、コンセントを抜いた際にはタイマーなどの設定が失われることがあるため、電源を入れた際に設定し直すことを忘れないようにしましょう。
コンセントを抜かないほうがよい電化製品
電化製品のなかには、コンセントを抜かないほうがよいものもあります。ここからは、コンセントを抜かないほうがよい電化製品について解説します。
冷蔵庫・冷凍庫
冷蔵庫や冷凍庫は通電していなければ、庫内の温度を適切に保つことはできません。食品の状態を維持するためにも、コンセントは抜かないようにしましょう。
Wi-Fiルーター
Wi-Fiルーターのコンセントを抜くと、インターネット接続ができなくなってしまいます。インターネット接続ができなければ、日常生活で不便を感じるかもしれません。ただし、旅行などで長期間家を空ける場合には、無駄な電力消費を抑えるためにコンセントを抜くことも検討できます。
電子レンジ
電子レンジには、消灯時であれば待機電力が発生しないものも少なくありません。「抜かないほうがよい」とは言い切れないかもしれませんが、節約のためにコンセントを抜く必要性は低いといえます。
コンセントを抜くことによる節約効果はある
電化製品のコンセントを挿しっぱなしにしていると、待機電力を消費します。電化製品を利用していなくても電力は消費されており、電気代が発生します。反対に、コンセントを抜けば待機電力が発生せず、少なからず節約効果はあるでしょう。
また、電化製品のなかにはコンセントを抜くことが推奨されていないものもあります。冷蔵庫や冷凍庫のコンセントは、食品の品質を維持するためにも抜かないほうがよいでしょう。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要(新電力おおいた株式会社のホームページより)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー