手洗いよりも「食洗機」で洗うほうが水道代の節約になるって本当? 実際にどのくらいの金額になるのかシミュレーションしてみました。
配信日: 2025.03.07

そのようななかで「食洗機を買うと節約になる」という話を聞き、購入を検討する方もいるでしょう。しかし、食洗機の購入には初期費用がかかるため、節約できるか確認してから、購入を判断したいものです。
本記事では、手洗いと食洗機にかかる費用を比較するとともに、それぞれの節約方法についても紹介します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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手洗いと食洗機にかかる費用の比較
資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ2016冬」によると、手洗いと食洗機をそれぞれ使用した際にかかる年間のガス代や電気代、水道代は以下の通りです。
手洗い:約2万5510円(水道代+ガス代)
食洗機:約1万6640円(水道代+電気代)
手洗いから食洗機に変えると、年間で約8870円も節約できます。また、年間の水道の使用量は手洗いが47.45立方メートル、食洗機では10.80立方メートルで、水道の使用量は4分の1以下になることが分かります。
さらに、水道料金が1リットルあたり0.24円とすると、手洗いは約1万1388円、食洗機は約2592円と、約9000円の違いがあります。
手洗いで節約するためのポイント
水道代を抑えるためには、食器洗いの際に効率を意識することが大切です。ここでは、少しの工夫で水道代やガス代を節約できる方法を紹介します。
洗う前につけ置きや油汚れをふき取る
食事後、すぐに食器を洗うことが推奨されます。食器を洗うときは、汚れの少ないものから順に洗っていくと節約になります。
すぐに洗えない場合は、水につけておくことで、こびりついた汚れが自然とやわらかくなり、少ない水の量で洗えるようになります。また、油分が多い料理に使用したものは、キッチンペーパーで油を軽くふき取ってから洗うと水の使用量を抑えられるでしょう。
給湯器の設定温度を下げる
給湯器の設定温度を下げるだけでも、ガス代の節約につながります。資源エネルギー庁によると、水温20度で65リットルの水道水を使用して、給湯器の設定温度を40度から38度に下げて1日2回洗う場合、年間約1430円以上のガス代を節約できます。
また、汚れの程度に応じてお湯を使わないようにすることで、さらなるガス代の節約につながるでしょう。
食洗機で節約するためのポイント
ここでは、食洗機にかかる費用を節約するためのポイントを紹介します。食洗機を効率的に使用することで、水道代や電気代を節約できる可能性があります。
食器をまとめて洗う
食器が少量であれば、ある程度食器がたまってから一度に食洗機で洗浄するのがポイントです。使用済みの食器は、食べ残しや落ちにくい汚れを軽く取り除いてから食洗機に入れましょう。
また、食器が少量の場合は水につけてためておき、食洗機の容量いっぱいまで集めてから使用することで、稼働回数を削減することができます。1回あたりの電気代は変わらなくても、稼働回数が減ることで毎月のトータルコストを抑えることが可能です。
乾燥機能を使わず自然乾燥する
食洗機の電力消費量のうち、大きな割合を占めているのが乾燥工程です。そのため、乾燥機能を使用しないだけでも、電気代を効果的に節約できます。食洗機は洗浄時に約60度、すすぎ時には約80度のお湯を使用するため、洗浄後の食器には十分な熱が残っています。
洗浄が終わったら扉を開けて自然乾燥させるだけで、食器は乾いていくでしょう。丼やおわんなどの食器は、水がたまりやすい部分を軽く振って水切りをしておくと、より早く乾燥します。また、高温での洗浄は除菌効果も期待でき、衛生面でも安心です。
手洗いから食洗機に変えると水道代だけでも約9000円の節約になる
食器洗いの方法を手洗いから食洗機に変更することで、年間の水道・光熱費を大幅に削減できると分かりました。水道代だけをみても約9000円の節約となり、ガス代や電気代を含めると約8870円の節約効果があります。
また、食洗機の使用時には食器をまとめて洗ったり乾燥機能を使ったりしないなどの工夫をすることで、さらに節約が可能です。
一方、手洗いの場合でも、つけ置きや給湯器の温度設定を見直すことで、水道代やガス代を抑えられます。どちらの方法でも、ちょっとした工夫をして効果的な節約を実現していきましょう。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ2016冬
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約 キッチン
東京都水道局 よくある質問 節水について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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