早めに老後資金の準備をしたい!50代で貯蓄「2000万円」を達成している人は日本にどのくらいいる?

配信日: 2025.03.13

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早めに老後資金の準備をしたい!50代で貯蓄「2000万円」を達成している人は日本にどのくらいいる?
「老後2000万円問題」というワードがしばしば話題にされることがあります。
 
これは「老後の生活に必要な資金はおおむね2000万円ほど」というシミュレーションをもとにしたものです。実際にどれくらいの生活費が必要になるかは個人の状況により異なります。
 
しかしひとつのモデルケースとして意識している家庭もあるかもしれません。本記事では、50代で老後資金「2000万円」を達成している人はどれくらいいるのかまとめましたので、参考にしてください。
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「老後2000万円問題」とは

最初に「老後2000万円問題」についてかんたんに振り返っておきましょう。この話題の発端となったのは金融庁金融審議会が2019年に出した報告書です。
 
同報告書では、以下の条件において「収入と支出の差が毎月約5万円の赤字になった場合、20年間で約1300万円、30年間で約2000万円の金融資産の取り崩しが必要」としています。


・世帯構成:夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯
・実収入:20万9198円
・実支出:26万3718円
・収支バランス:5万4520円の赤字

このシミュレーションは、単身世帯や定年後も働き続ける世帯には当てはまりません。そのため「老後2000万円問題」は、あくまでモデルケースのひとつに過ぎないという点は理解しておくとよいでしょう。
 

50代の貯蓄状況

金融広報中央委員会は「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」で、年代別の金融資産保有額を公表しています。50代で2000万円以上の資産を保有している世帯の割合がどれほどか見ていきましょう。二人以上世帯と単身世帯の2パターンに分けてご紹介します。
 

二人以上世帯

世帯主が50歳代の二人以上世帯1024世帯のうち、2000万円以上3000万円未満の金融資産を保有している世帯は5.4%です。また3000万円以上の金融資産保有世帯は11.2%でした。合計だと16.6%の世帯が2000万円以上の資産を有しています。
 
同調査は、日本全国にいる世帯主が50歳代の世帯すべてを対象にしているわけではありません。そのため、日本全体でどれくらいの50代が2000万円以上の資産を保有しているかは正確には分かりません。
 
ただしおおよその目安として、二人以上世帯の場合は100世帯につき16世帯以上が2000万円以上の資産を有している可能性はあります。なお金融資産保有額の平均値は1147万円、中央値は300万円でした。
 

単身世帯

世帯主が50歳代の単身世帯366世帯のうち、2000万円以上3000万円未満の金融資産を保有している世帯は4.4%です。
 
また3000万円以上の金融資産保有世帯は9.3%でした。合計だと13.7%の世帯が2000万円以上の資産を有しています。また金融資産の平均値は1391万円、中央値は80万円でした。
 

老後資金を貯めるポイント

老後資金を貯めるポイントとして、以下のようなことが挙げられます。


・収入を増やす努力をする(残業や転職、資格手当など)
・二人以上の世帯なら家族が働けるか検討する
・不要な支出を見直して節約する
・「ポイ活」でポイントを貯めて実質的な支出を減らす
・投資で資産形成を行う

収入を増やし、支出を減らすことが資産を増やす基本です。加えて、NISA(少額投資非課税制度)などを活用し、投資活動に励んでみてもよいでしょう。
 

50代で2000万円以上貯蓄している世帯は13.7~16.6%ほどと推定される

金融広報中央委員会によると、世帯主が50歳代の単身世帯が2000万円以上の金融資産を有している割合は13.7%、二人以上世帯は16.6%でした。
 
本調査の対象は日本の全世帯ではないため、あくまで目安とはなりますが、15%前後が2000万円以上を貯蓄できていることが分かるでしょう。
 

出典

金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」(2)収入・支出の状況(10ページ)、(3)金融資産の保有状況(16ページ)
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)各種分類別データ(令和5年)統計表の番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)各種分類別データ(令和5年)統計表の番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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