石油ストーブの「安全性」と「コスパ」は?知っておきたい種類別の特徴

配信日: 2025.03.20

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石油ストーブの「安全性」と「コスパ」は?知っておきたい種類別の特徴
暖房器具はさまざまな種類が販売されていますが、室内全体を暖めるために「石油ストーブ」を使用している家庭もあるでしょう。
 
しかし、石油ストーブは火傷や火災のリスクが高いとされ、高齢者の中には「扱いが大変だ」と感じる人がいるかもしれません。
 
そこで今回は、石油ストーブのコスパと安全性を、ほかの暖房器具と比較しました。エアコンのように設置工事が必要なく、手軽に使える暖房器具を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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石油ストーブの安全性とコスパ

石油ストーブは、燃料に灯油を使った暖房器具です。暖房効率がよく、部屋全体を暖めるのに適しています。
 
しかし、換気が不十分で酸素が不足すると、不完全燃焼による一酸化炭素中毒が起きる可能性があり、定期的に換気が必要です。
 
また、カーテンや室内干しの洗濯物など燃えやすい物が近くにあると、火災の原因になったり、小さな子どもが高温部に触れて火傷をしたりといった危険もあります。
 
コスパについては、次の条件で1時間当たりの料金を計算してみましょう。

●木造家屋8畳、コンクリート10畳程度の広さに対応
●タンクの容量:4リットルの製品
●燃焼継続時間:約14.5時間
●灯油:126.7円/リットル(令和7年2月25日時点)

1時間あたりの料金は、4リットル÷14.5時間≒0.28リットル/1h、126.7円×0.28リットル=約35.5円です。ただし、外気温や設定温度などにより、金額が変わることが考えられます。
 

石油ストーブ以外の暖房器具の安全性やコスパを比較

石油ストーブ以外に、部屋全体を暖める暖房器具としては、ガスファンヒーターやオイルヒーター、エアコンなどが考えられます。
 
今回は、設置費用や設置に時間がかかるエアコンは考慮せず、すぐに使える暖房器具に限定して比較します。
 

ガスファンヒーター

部屋にガス栓がある場合は、ガスファンヒーターを使う選択肢もあるでしょう。
 
ガスファンヒーターは、部屋に取り付けられたガス栓にガスコードをつなぐだけで使用できる暖房器具です。メリットは次の3つが考えられます。

●石油ストーブのように、燃料を追加する手間がない
●タンクがないため、石油ストーブより軽い傾向にある
●部屋がすぐ暖まる

ただし、石油ストーブ同様、一酸化炭素中毒を避けるためにこまめな換気が必要です。周囲に可燃性の物を置いたり、温風吹き出し口をふさいだりすると火災の危険性があるため、十分に注意しましょう。
 
ガスファンヒーターの1時間当たりの使用量は、外気温や室温、設定温度、部屋の広さなどに影響されます。あるメーカーの情報によると、次の条件下における1時間当たりのガス使用量の目安は都市ガス13アンペアの場合0.126立方メートルです。

●戸建て洋間8畳
●設定温度22度
●外気温5度
●4.07キロワットタイプのガスファンヒーターを使用

関西電力のサイトに掲載されている「一般家庭のガスの平均使用量とガス料金に差が生まれる理由」では、2人家族の1ヶ月当たりのガス使用量は平均26立方メートルとなっています。
 
関西電力の26立方メートルの従量料金は原料費調整後料金単価が149.14円/立方メートル(2025年2月18日時点)のため、149.14円×0.126立方メートルでおよそ1時間当たり約19円となります。
 

オイルヒーター

オイルヒーターは、ヒーター内部でオイルを加熱し、部屋を暖める暖房器具です。
メリットは、次のことが挙げられます。

●乾燥しにくく、空気をきれいに保てる
●火を使っていないため、安全性が高い

ただし、部屋全体が暖まるまでには、時間がかかりやすいといわれています。
 
オイルヒーターの電気代は「消費電力(ワット)÷1000×使用した時間×料金単価(円/キロワットアワー)」で計算できます。
 
次の条件で使用したと仮定し、計算してみましょう。

●消費電力1500ワット
●料金単価31円/キロワットアワー

なお、料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が発表している目安単価としました。
 
計算すると「1500ワット÷1000×1×31円」で、電気代は46.5円です。この結果、ガスファンヒーターが最もコスパがよい暖房器具と考えられますが、使い方や使う機種により、節約できることもあるでしょう。
 

取付工事不要で安全性が高くコスパがよい暖房器具は

取付工事が必要ない暖房器具のコスパを比較すると、石油ストーブが約35.5円、ガスファンヒーターが約19円、オイルヒーターが46.5円となりました。この結果から、現状ではガスファンヒーターがコスパのよい暖房器具といえそうです。
 
しかし、電気代やガス代、灯油代は日々変わっています。必ずしもこの数字が正しいとはいえないため、購入を考える際に再度計算してみることをおすすめします。
 
なお、安全性が高い暖房器具は一酸化炭素中毒の心配のない、オイルヒーターが挙げられます。
 
ただし、使い方を間違えれば、どの暖房器具も家事や火傷の原因となるため注意が必要です。それぞれにメリットがあるため、使用する環境や使いやすさなども考慮したうえで選ぶとよいでしょう。
 

出典

関西電力 一般家庭のガスの平均使用量とガス料金に差が生まれる理由 一般家庭のガスの平均使用量
関西電力 ガス料金の計算方法 20m³/月をこえ50m³/月まで
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 その他の質問 カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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