タンス預金を保管するために金庫を買った方がいい? タンス預金のために金庫を買う場合の相場を解説

配信日: 2025.03.24

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タンス預金を保管するために金庫を買った方がいい? タンス預金のために金庫を買う場合の相場を解説
日本の「タンス預金」は減少傾向にあるものの、大手金融機関の調査によると、2024年10月時点では依然として50兆円規模であることが報告されています。タンス預金をしている人の数は少なくないと推測される中、金庫を買うべきか悩むタンス預金者もいるのではないでしょうか。
 
今回は、タンス預金の安全性とリスク、金庫を使った場合の安全性や金貨の価格相場などを分かりやすく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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タンス預金の安全性はどうなのか

日本人の預金比率は欧米に比べて高く、金融資産の約50%以上が現金や預金で占められています。日本の家計は投資よりも安定を重視し、現金を預金口座や自宅に保管する傾向が強いようです。
 
図1は、日本銀行の「資金循環の日米欧比較」にある、「家計の金融資産構成」のグラフです。
 
図1

図1

出典:日本銀行 「資金循環の日米欧比較」の図表2「家計の金融資産構成」を抜粋
 
日本では、安全性を求める傾向が特に「タンス預金」という形で多く見られます。現金を銀行口座ではなく、自宅のタンスや机の引き出し、床下などに保管することで安心が得られる人が多いのかもしれません。
 

タンス預金で安心感が得られる理由

タンス預金の方が安全・安心だとされる理由はさまざまです。
 
主に、以下のような意見が聞かれます。
 

● 銀行破綻が起きても現金が守れる(預金保証制度の対象は1000万円まで)
● いつでも気軽に現金が使える(ATMや手数料が不要)
● プライバシーが守れる(個人情報の登録が不要)
● 災害時や緊急時に現金が確保できる(金融インフラへの依存を低減)

 
他にも、高齢者が多いことや銀行預金の金利が低いこと、長年のデフレーションの影響もあり、現金保有を安全とする志向が高まったようです。
 

タンス預金のリスクと対策

安心感が得られる一方で、タンス預金にはデメリットもあります。
 
タンス預金のリスクは以下の通りです。
 

● 空き巣など盗難に遭う恐れがある
● 自然災害で紛失しやすい
● 火災で燃焼しやすい

 
タンス預金は火災保険や地震保険の対象外であるため、火事や地震で現金を失った場合、補償を受けることはできません。
 

タンス預金の保管には金庫使う方がよい

タンス預金の安全性を高めるためには、金庫の活用が有効です。現金を自宅に保管する際、金庫を使うことで盗難や災害のリスクが大きく減らせます。
 
特に耐火・防水機能を備えた金庫は、火災や水害から現金を守る強力な手段です。資産保全の第一歩として、金庫を導入することは賢明な選択といえるでしょう。
 

タンス預金に使える金庫の種類と価格相場

耐火・防水機能を備えた金庫にはさまざまな種類があり、サイズや形状、価格、ロックの機能も豊富です。用途に合ったものを探すことができます。
 
金庫の種類や価格相場を表1にまとめました。
 
表1

金庫の種類
(サイズ)
耐火・防水 特徴 ロック方式 価格
レジ型金庫
(超小型)
× コインボックス
お札ボックス
A6サイズ
ダイヤル式
収納に便利
ワイヤー付き
2000〜
3000円程度
レジ型金庫
(小型)
商品による
コインホルダー
お札ボックス
A5・B5サイズ
錠型鍵
ダイヤル式
テンキー
6000円〜
1万6000円程度
手提げ型金庫
(小型~中型)
取っ手付き
ポータブル
A4サイズ
広い庫内
差し込み式鍵
シリンダー
1万〜
1万8000円程度
ボックス型金庫
(小型~中型)
耐火
スタンダード
脚付き・脚なし
テンキー
ダイヤル
シリンダー式
5500円〜
2万2000円程度
ボックス型金庫
(中型)
スタンダード
脚付き・脚なし
テンキー
ダイヤル
シリンダー式
5万円〜
10万円程度

出典:モノタロウ、アマゾン、楽天市場の金庫商品情報を参考に筆者作成
 
耐火・防水にこだわらずに簡易的に収納しておきたい場合は、辞書型金庫や超小型のレジ型金庫が1500円〜3000円程度で購入できます。
 
耐火・防水を備えた金庫なら取っ手付きの金庫が便利です。小型スーツケースのような形状で持ち運びも容易です。B5サイズとA4サイズで豊富な種類があり、8000円〜1万8000円程度で探せます。
 
昔ながらの頑丈なボックス型の金庫は、衝撃に強く、爆発テストに合格したタイプもあります。耐性を最重視したい方に最適でしょう。ただし、耐火・防水対策の金庫でも、長時間の燃焼や浸水には耐えられないものが多いため、注意してください。
 

タンス預金の防犯対策

取っ手付きの金庫は、防犯対策として有効です。室内の設備や家具にチェーンロックで固定すれば、持ち出しが難しくなります。
 
次に考えたいのが隠し場所です。目立たない場所や、他の物で隠れるようにすれば盗難リスクが低減されます。防犯カメラやアラーム機能など、複数の対策を組み合わせることでタンス預金の安全性が高まるでしょう。
 

金庫を使っても100%安全だとはいえない

タンス預金の安全性は低く、盗難や自然災害による紛失など多くのリスクが存在することが分かりました。金庫を使った方がタンス預金の安全性は高まりまますが、金庫を使ったとしても100パーセント安全だとはいえないでしょう。
 
タンス預金には一切保証がありません。預金保証制度が適用される、銀行口座との併用を検討すると安心です。
 

出典

金融庁 預金保証制度
ALSOK 通帳や印鑑・貴重品の保管方法と注意点
モノタロウ ポータブル耐火・防水保管庫 CWシリーズ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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