炊飯器の「保温」をつけっぱなしで寝てしまいました。一晩でどれくらい電気代がかかるでしょうか?
この記事では、炊飯器の保温機能を一晩中つけていたときの電気代を解説します。また、炊飯器の節電方法や保温機能の効果的な使い方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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炊飯器の保温を一晩中つけた場合の電気代
電気代は、消費電力(Wh)÷1000×使用時間×電気料金単価(円/kWh)で計算できます。電気代は炊飯器のタイプ(マイコン式・IH式・圧力IH式)と、一度に炊けるお米の合数で変化します。
今回は経済産業省資源エネルギー庁省エネ型製品情報サイトの「省エネ性能カタログ電子版」をもとに、それぞれ8時間保温した場合の電気代を比較しましょう。
なお、電気料金単価は、公益社団法人「全国家庭電気製品公正取引協議会」が公表している目安単価31円/kWh(税込)で計算します。
3合~5.5合炊きの炊飯器は約2.8円~3.5円
マイコン式炊飯器で1時間の保温にかかる消費電力は約11.4Whで計算します。
11.4Wh÷1000×8時間×31円=約2.8272円
IH式・圧力IH式炊飯器で1時間の保温にかかる消費電力は約14.1Whで計算します。
14.1Wh÷1000×8時間×31円=約3.4968円
5.5合~8合炊きの炊飯器は約4.2円
マイコン式・IH式・圧力IH式炊飯器で1時間の保温にかかる消費電力は約16.8Whで計算します。
16.8Wh÷1000×8時間×31円=約4.1664円
10合炊き以上の炊飯器は約5.5円~5.8円
マイコン式炊飯器で1時間の保温にかかる消費電力は約23.3Whで計算します。
23.3Wh÷1000×8時間×31円=約5.7784円
IH式・圧力IH式炊飯器で1時間の保温にかかる消費電力は22.1Whで計算します。
22.1Wh÷1000×8時間×31円=約5.4808円
一度に炊ける合数が少ない炊飯器の電気代が安く、多い炊飯器の電気代が高いことが分かりますが、いずれも大きな差はありません。一晩つけっぱなしにしても、電気代は6円以下です。
炊飯器の節電方法
ここからは、炊飯器の電気代を抑えるための方法を紹介します。
一度にたくさん炊いて冷凍保存
炊飯器は炊飯時に多くの電力を消費するため、何度も炊くより一度にたくさん炊く方が節電になります。まとめて炊いたご飯は、ラップや保存容器を使って小分けし、冷凍保存してください。炊き上げ後すぐに冷凍すると、炊き立ての味のまま保存できます。
使っていないときはコンセントを抜く
炊飯器の電源を切っていても、コンセントを差している間は待機電力が発生します。炊飯器を使っていないときはコンセントを抜きましょう。節電タップを利用すると、毎回コンセントを抜かなくてもスイッチ一つで操作できて便利です。
予約炊飯機能を使う
予約機能を使って食べる直前に炊き上げるようにすると、保温時間が短くなり節電につながります。食事時間が決まっている家庭は、忙しい朝の時間短縮にもなるためおすすめです。ただし、予約中には待機電力が発生するため注意しましょう。
省エネモードを使う
最近の炊飯器には、電力を抑えて炊飯する「省エネモード」や「エコ炊きモード」が搭載されています。省エネモードは火力を抑えて炊飯することで、通常の炊飯よりも消費電力を少なくします。ただし、火力が抑えられるため、ややかための仕上がりになるのが特徴です。
保温機能の効果的な使い方
ここからは、炊飯器の保温機能をより効果的に使用する方法を紹介します。
炊飯器内の温度を下げない
炊飯器内の温度が下がると、雑菌が繁殖しやすくなります。保温中、頻繁にふたを開け閉めすることは避けてください。また、残った冷やご飯を保温中の炊飯器に入れることも、温度が下がる原因になります。一度取り出したお米を炊飯器に戻さないようにしましょう。
メーカーの規定時間を守る
保温時間の上限はそれぞれ取扱説明書に明記されています。多くのメーカーは12〜24時間に設定しています。それ以上の保温には電気代がかかるうえ、衛生面や食味の点からもおすすめできません。保温時間は規定時間を守りましょう。
白米以外の保温はしない
多くのメーカーは白米以外の保温を推奨していません。炊き込みご飯などの味がついた米や具材が入った料理は、炊飯器に臭いがうつる原因になります。
また、排気口から塩分を含んだ水蒸気が出ると、金属部分やパッキンが傷む可能性があります。取扱説明書に禁止事項が記載されているため、確認しておきましょう。
保温機能を一晩つけたままだと約3~6円の電気代がかかる
炊飯器の保温機能を消し忘れて寝てしまうと、約3~6円の電気代がかかります。ただし、電気代のほかにも、衛生面や味が落ちてしまうことを考えると、保温機能はあまり使わない方がよいでしょう。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ型製品情報サイト 省エネ性能カタログ電子版
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
