洗濯は「週に1回」と言う彼…「節約のため」とのことですが、汚れた洋服をためることは衛生的に問題ないのでしょうか?
今回は洗濯の頻度が週に1回であることについて、衛生面は問題ないのか、節約になるのかについて考察しました。
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週1回の洗濯頻度は適切?
洗濯頻度を考えるうえで、最も重要な要素は衛生面です。週に1回の洗濯頻度が適切かどうかは、以下の要因によって左右されるといえます。
●着用する衣類の素材や種類
●生活スタイルと活動量
●気候や季節
●汗をかきやすい体質かどうか
●皮膚の状態(敏感肌かどうかなど)
例えば、毎日同じ衣類を着用して汗をかく仕事や運動をしている場合、週1回の洗濯では衛生的に問題が生じる(臭いがする、カビが生えるなど)可能性があります。一方、毎日違う衣類を着て、デスクワークが中心の生活を送っている場合などでは、週1回の洗濯でも十分なこともあるでしょう。
衣類の種類別の推奨洗濯頻度
どのぐらいの頻度で洗濯すればよいのかは、衣類の種類によって異なるといえます。図表1に、推奨される洗濯頻度を種類別にまとめました。
図表1
| 衣類の種類 | 推奨される洗濯の頻度 |
|---|---|
| 下着類や靴下、Tシャツ類 パジャマ類(夏場) |
毎回 |
| シャツ・ブラウス類 | 2~3回着用後 |
| ズボン・スカート類 | 3~4回着用後 |
| セーター・カーディガン類 | 4~5回着用後 |
| ジャケット・コート類 | 季節の終わりや汚れが目立つとき |
※筆者作成
洗濯が週に1回の場合、直接肌に触れる下着や靴下、頻繁に着用するTシャツなどの衛生状態が心配されます。
週1回の洗濯にかかる金額は?
今回は週1回の洗濯にかかる金額を、以下の条件で計算してみました。
●成人の1日あたりの洗濯物の量:1.5キログラム
●1週間:10.5キログラム
●洗剤は1グラム=1ミリリットルとして計算
●一度の洗濯容量は6キログラム(10.5キログラム洗濯するには2回洗濯が必要)
●一度の洗濯に必要な水の量は116リットル
洗剤代、水道代、電気代は以下の通りです。
【洗剤代】
洗剤は液体洗剤を使用するものとし、価格を1本350円(720グラム)としました。一度の洗濯で洗剤54ミリリットルが必要と仮定すると、10.5キログラムの洗濯物を洗うには、洗剤代は約53円かかります。
【水道代】
水道料金を1リットルあたり0.24円とすると、10.5キログラムの洗濯物を洗うための水道代は約56円(すすぎも含む)です。
【電気代】
一度の洗濯で必要な消費電力量を103ワットアワー、電気料金単価を31円/キロワットアワーとすると、今回のケースの電気代は約6.4円です(電気代=キロワットアワー×電気料金単価)。
合計すると週1回の洗濯に必要な費用は約115円、月に4回で約462円かかることが分かりました。
また、洗濯の回数を2日に1回(1回の洗濯量を3.5キログラムとする)にする場合も計算しましょう。1回の水量は116リットル、洗剤量は42ミリリットルと仮定します。
この場合、1回の洗濯で必要な金額は洗剤代が約21円、水道代が約28円、電気代が約3.2円で合計約52円となります。
週に3~4回の洗濯で約156~208円、月の洗濯回数を14回とすると約728円となり、週に1回に比べて、およそ1.6倍の費用がかかることになりました。
洗濯が週1回の場合、衣類の種類によっては衛生上問題が生じたり、節約効果が薄れたりする可能性がある
洗濯を週1回にすると、下着類など肌に直接触れる衣類はカビが生えたり、臭いや汚れが取れにくくなったりする可能性があり、問題がないとはいえません。
2日に1回のペースにすると、週1回に比べて1.6倍の費用がかかることが分かりました。この結果からみると、洗濯の頻度を減らすことで水や電気の使用量が減り、水道代や電気代を節約することは可能といえるでしょう。しかし、実際にはその効果はそれほど大きくないかもしれません。
洗濯を週に1回にすると1回の洗濯量が増えるため、水の使用量が増加する可能性があります。また、時間が経過することで汚れが落としにくくなり、洗剤の量が増えることも予想されます。
洗濯において節約効果を高めるには、週に2回にするなど、ある程度の量をまとめて洗うとよいでしょう。洗剤の適量使用を心がけ、洗濯物の量に合わせてコースが選択できる洗濯機を使用するのも効果的です。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
東京都水道局 節水について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
