「月収40万円でも貯金ゼロ」って普通? 子育て中の共働き家庭、どこで差がつくのでしょうか?
しかし、実際には「貯金ゼロ」の家庭も珍しくありません。特に子育て中の家庭では、思った以上に出費が多く、なかなか貯金に手が回らないケースも多いのが現実です。
「わが家だけお金が貯まらないのでは…」と不安になる方もいるかもしれませんが、安心してください。それには明確な理由があります。そして、ちょっとした工夫で改善することも可能です。本記事で見ていきましょう。
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月収40万円でも貯金できない主な理由
「収入はそこそこあるのに貯金ができない」という人は、単純に「お金を使いすぎているから」というわけではありません。子育て中の共働き家庭には、特有の支出の構造があります。ここでは、貯金ができない主な理由について紹介します。
1. 教育費や保育料がかさむ
まず大きいのが、「教育費」と「保育料」です。保育園の利用料は、自治体によって差はありますが、世帯収入に応じて毎月数万円かかることもあるでしょう。これに加えて、習い事や塾に通わせていれば、さらに費用が増えます。
例えば、幼児向けの英語教室に月8000円、小学校に入ってからの学習塾で月2万円、その他にピアノ教室やスポーツ教室などが月1万円と重なれば、1人の子どもに月3〜5万円近い教育費が発生することもあります。
2. 固定費が高止まりしている
毎月必ずかかる「固定費」も見逃せません。住宅ローンや家賃、保険料、スマホ代、インターネット料金など、気づかぬうちに大きな支出になっています。特に共働きだと、利便性を重視して高めの物件に住んでいるケースもあり、住居費が収入の大半を占めている場合もあります。
また、「何となく」で入った保険が毎月2万円以上かかっているケースや、夫婦それぞれが高いスマホ料金を支払っているという例も少なくありません。
3. 家事や育児の外注化による支出の増加
共働き家庭では、時間に余裕がないために、家事代行サービスやミールキットの利用、外食・中食の頻度が高くなりがちです。これも地味に家計に影響を与えています。
例えば、平日5日間で1日1500円ずつ外食やテイクアウトに使えば、月3万円を超える出費になります。時短と引き換えに、お金を使わざるを得ない状況が続いているわけです。
貯金ができている家庭との「差」はどこにある?
では、同じような収入・環境でも、しっかり貯金できている家庭は何が違うのでしょうか。答えは、「意識」と「家計の見える化」にあります。ここでは、貯金ができているかどうかを探るポイントを紹介します。
1. 支出の見える化をしているかどうか
まず大事なのは、家計の把握することです。貯金ができている家庭は、収入と支出をきちんと把握し、何にお金を使っているかを日常的にチェックしています。手書きの家計簿でなくても、家計簿アプリを活用するだけで、支出の傾向は簡単に見えるようになります。
このように「何となく使っている」支出を視覚化することで、節約すべきポイントも明確になるでしょう。
2. 先取り貯金を実践しているかどうか
毎月、給料が入った後に「余ったら貯金しよう」と考えていると、なかなかお金は残りません。逆に、貯金をしている家庭は「先取り貯金」をしています。これは、給料が入ったらまず定額を貯金用口座に移してしまい、残ったお金で1ヶ月を過ごすという方法です。
おすすめは、給料が入ったらまず「手取り収入の10〜20%」を自動的に貯金用の口座に移すことです。例えば、手取り30万円なら3~6万円を先に貯金するイメージです。この仕組みを作ってしまえば、意識しなくても毎月一定の金額を貯めることが可能になります。
3. 固定費を見直しているかどうか
大きな節約効果を出すには、固定費の見直しが効果的です。スマホを格安SIMに変えたり、保険をライフステージに合った内容に更新したりすることで、月に数千〜1万円以上の節約が可能です。
また、住宅ローンの借り換えや保育料の軽減措置など、制度を上手に使って支出を減らしている家庭もあります。
今日からできる、貯金体質になるための3つのステップ
「今すぐは難しいかも……」と感じるかもしれませんが、少しずつ取り組めば、家計は必ず改善できます。まずは、以下の3つのステップから始めてみましょう。
・支出の見える化:家計簿アプリやエクセルで毎月の支出を記録する
・固定費の見直し:スマホ代や保険料、サブスクサービスなどをチェック
・先取り貯金の習慣化:給料日に自動で別口座へ貯金を移す仕組みを作る
最初は手間に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば家計管理がぐっと楽になります。
子育て中の今こそ、使い方で差がつく
月収40万円でも、貯金ができないのは決して珍しいことではありません。特に子育て中の共働き家庭は、支出が多くなる時期です。しかし、使い方や管理の仕方を少し見直すだけで、貯金は実現可能になります。
「将来のために、少しでも余裕を持ちたい」と考えているなら、今が見直しのタイミングです。お金の使い方を意識することが、貯金体質への第一歩となるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
