「備蓄米」が流通し始めたとはいえまだまだ高い「お米」。友人は「パックご飯の方がお得」と言っていますが、本当でしょうか?

配信日: 2025.05.03
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「備蓄米」が流通し始めたとはいえまだまだ高い「お米」。友人は「パックご飯の方がお得」と言っていますが、本当でしょうか?
昨年夏から米価格が高騰しており、ご飯を食べたくても米を買えない方がいるかもしれません。いわゆる「令和の米騒動」といわれるこの問題は、備蓄米の放出がスタートしたことにより新たな局面へ向かうでしょう。
 
しかし、備蓄米が流通し始めたとはいえお米の値段はまだ安いとはいえません。中には、「パックご飯の方がお得」と考える方もいるかもしれませんが、本当なのでしょうか。
 
本記事では、政府備蓄米が並ぶ時期やお米の価格推移、お米とパックご飯ではどちらがお得なのか解説します。
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「政府備蓄米」の放出がスタート!店頭に並ぶのは4月以降

政府備蓄米とは、米の凶作や不作時に政府が供給するために備蓄されているお米です。日本国民の主食であるお米は、不作の際にも安定的に供給されることが求められています。
 
しかし、1993年にお米が大凶作となったため、消費者の方々がお米を求めてスーパーに殺到した事例があります。この経験を生かして、この経験を踏まえ、法律で国によるお米の備蓄制度が確立されたのです。
 
令和7年3月10日から12日にかけて、政府備蓄米の第1回入札が行われ、引き渡しが開始されました。農林水産省が発表した「政府備蓄米の買戻し条件付売渡しの入札結果の概要について」によると、落札数量は14万1796トン、落札価格は2万1217円/60キログラムとなっています。
 
ただし、備蓄米が落札されても、米がすぐ市場に出回るわけではないようです。第1回入札において全体の94%にあたる13万トン余りを落札した全国農業協同組合連合会(JA全農)は、落札した備蓄米がスーパーなどの店頭に本格的に並ぶのは、4月以降になるという見通しを示しました。
 

お米の販売価格は依然として高い水準で推移

農林水産省が発表した「スーパーでの販売数量・価格の推移(POSデータ全国)」によると、令和7年4月14日~4月20日は4220円/5キログラムと去年同時期の2倍以上となっています。
 
なお、備蓄米放出で現在の店頭価格よりも5キロあたり数100円程度、安くなる可能性があるようです。ただし、備蓄米がすぐ市場に出回るわけではないため、安くなるのはもうしばらく先かもしれません。
 

「お米」より「パックご飯」の方がお得?

備蓄米が放出されたとはいえ、数百円程度しか変わらないのなら「パックご飯」を買った方がお得だと考える方もいるかもしれません。そこで、お米とパックご飯ではどちらがお得なのか算出しました。なお、1日2杯のご飯を食べると仮定します。
 
お米の場合、150グラムで2杯分のご飯が炊けるため、5キロの米を使うと約1ヶ月分の食事が賄えることになります。つまり、お米の場合は1ヶ月あたり4220円で毎日ご飯が食べられる計算です。
 
一方、パックご飯は、あるネットスーパーで、1パック「税込み138円」で売られているようです。1日あたり2パックずつ消費するため、1ヶ月あたり8280円(138円×2パック×30日)かかります。以上のことから、お米とパックご飯では、お米の方が半分程度お得な可能性があるようです。
 

まとめ

備蓄米が放出されたとはいえ、すぐ市場に出回るわけではないため、お米の高騰はもうしばらく続くかもしれません。しかし、お米をパックご飯に代用してもコスト的には逆効果になるようです。ご飯を主食にしている方は、高騰していてもお米を購入することがおすすめです。
 

出典

農林水産省
 政府備蓄米の買戻し条件付売渡しの入札結果の概要について

 米の流通状況等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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