転職を考えています。夏のボーナス「前」に辞めるとボーナスは1円も受け取れないのでしょうか?
夏のボーナスが近づくと、「もらってから辞めるべき?」「早く辞めても損しない方法は?」など、タイミングに悩む人は少なくありません。
本記事では、ボーナスと退職日の関係、支給の仕組み、そして損をしないための退職タイミングについてわかりやすく解説します。
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目次
ボーナス「前」に辞めると本当に1円ももらえない?
結論から言うと、多くの会社では「支給日に在籍していない場合、ボーナスは支給されない」規定になっています。夏のボーナスの支給日が「6月30日」だとすると、6月29日までに退職してしまえば、たとえその年の実績が良くても、支給額はゼロになる可能性が高いです。
ただし、これは会社の「就業規則」によって異なるため、自分の会社の支給ルールを確認することが大前提です。なかには「支給対象期間に在籍していたら日割りで支給」などの会社もありますが、一般的ではありません。
ボーナス支給の仕組みと“もらえる条件”とは?
ボーナスの支給には、以下のような「条件」が設けられていることが多いです。
・ボーナス支給日に在籍していること
・試用期間中の支給可否は企業の就業規則次第
・懲戒処分や無断欠勤がないこと
・業績・人事評価が基準を満たしていること
特に重要なのが「支給日に在籍」という条件です。これは、労働基準法で「ボーナスは義務ではなく、会社側が任意で支給するもの」とされているため、支給に際して会社独自の条件をつけられるからです。
就業規則には「支給日在籍者に限る」「在職者に限り支給」といった表記があり、これがある場合は、退職後の支給は基本的にありません。
実際にボーナスをもらってから辞めた人の例
たとえば、Aさん(30代・IT企業勤務)のケース。6月30日がボーナス支給日で、転職先の入社日を7月10日に設定。ボーナスを受け取った上で、7月上旬に退職しました。
このように、「ボーナスをもらってから退職する」という方法は現実的に可能です。むしろ、多くの人がこのパターンを選んでいます。転職先との入社日の交渉は必要になりますが、企業側も理解を示すことが多いので、交渉の余地はあります。
ボーナスを損しない退職タイミングの考え方
ボーナスをできるだけ損せずに退職するためには、以下のような流れでスケジュールを組むのがおすすめです。
・会社の就業規則で支給条件を確認する
・ボーナスの支給日を把握する
・退職日は「支給日翌日以降」に設定する
・転職先の入社日を調整できるか相談する
ただし、メンタルヘルス悪化等で即時退職が必要な場合は、産業医や労働基準監督署に相談しつつ、転職先の早期入社可否を交渉するようにしましょう。ボーナスを逃しても、新天地での活躍や昇給の可能性で十分に取り返せることもあります。
まとめ
転職を考えているとき、「ボーナスをもらってから辞めた方が得」というのは事実です。ただし、すべての人にとってそれが最善とは限りません。
・どうしても今の仕事が辛い
・心身の限界を感じている
・次のステップに進むための気持ちが固まっている
そのようなときは、お金よりも自分の人生を優先することも大切です。ただし、もし猶予があるなら、ボーナス支給日をうまく活用することで、金銭的な損失を防げます。退職や転職は「タイミングと準備」が成功の鍵です。焦らず、冷静に判断していきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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