42歳で貯蓄は「200万円」ほどです。平均貯蓄が「1000万円」近いと聞いてショックなのですが、本当にそれだけ貯蓄しているのでしょうか?「中央値」もあわせて解説
配信日: 2025.05.10

本記事では、貯蓄の実態について触れたうえで、貯蓄を増やすための方法を解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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40歳代の貯蓄の平均はどれくらい?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、世帯主が40歳代の2人以上世帯における金融資産保有額の平均は889万円です。1000万円近いこの金額を目にすると、「自分の家庭はそんなにない」という不安や焦りを感じる人が多いかもしれません。
しかし、平均値だけでなく中央値にも目を向けることで、より実態に近い状況を把握できます。
平均値と中央値の違い
平均値とは、全体の合計をデータ数で割った値であり、中央値はデータを小さい順に並べた際の中央の値を指します。平均値は高額な貯蓄を持つ一部の人が値を引き上げるため、実態よりも高く見えることが少なくありません。
一方、中央値は極端な値の影響を受けにくいため、より一般的な状況を反映しています。
40歳代の貯蓄の中央値はどれくらい?
それでは、「家計の金融行動に関する世論調査」において、貯蓄の中央値を確認しましょう。世帯主が40歳代の2人以上世帯の金融資産保有額の中央値は220万円です。
貯蓄額は各家庭の収入や支出、ライフスタイル、家族構成などによって大きく異なります。とはいえ、本記事のケースにある「42歳で貯蓄200万円」であれば、そこまで少ないわけではなく、おおよそ一般的な貯蓄水準と言えるでしょう。
貯蓄を増やすための方法
42歳で貯蓄200万円は、世間的に決して少なすぎる貯蓄額ではありませんが、もっと増やしたいという人も多いでしょう。貯蓄を少しでも増やすための施策を紹介します。
収支の見直し
まずは、毎月の収入と支出を細かく把握し、どの部分で無駄遣いが発生しているのかを分析しましょう。特に固定費(家賃、通信費、保険料など)を見直すことが重要です。
格安スマホへの変更や、不要なサブスクリプションサービスの解約など、固定費の削減は長期的な節約につながります。
自動積立の活用
貯蓄を習慣化するために、給与天引きや自動振替を利用して、毎月一定額を貯蓄専用の口座に移す仕組み作りも有効です。例えば、給料日の翌日に一定額を別口座へ移す設定をしておくと、先取り貯蓄が自然にできます。
最初は少額でもよいので、無理のない範囲で積立を続けることが大切です。
投資の検討
預貯金だけではインフレに対応しにくいため、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの制度を活用して、長期的な資産運用を検討しても良いでしょう。ただし、投資にはリスクが伴うため、自分に合ったリスク許容度を考慮しながら慎重に取り組む必要があります。
副業や収入アップの工夫
貯蓄を増やすには、支出を抑えるだけでなく、収入を増やすことも重要です。副業やスキルアップによる昇給を目指すことで、収入の増加を図りましょう。例えば、ブログ運営、プログラミング、動画編集、ライティングなど、自宅でできる副業も多くあります。
資格取得やオンライン講座を活用してスキルアップを目指し、転職や昇進を視野に入れるのも有効な方法です。
まとめ
貯蓄額の平均値と中央値の違いを理解することで、自身の貯蓄状況を客観的に把握できます。42歳で貯蓄が200万円という状況は、平均値と比較すると少なく感じるかもしれませんが、中央値や個々の状況を考慮すると、極端に少ないわけではありません。
今後の生活や老後に備えて、収支の見直しや資産運用、副業による収入アップなどの方法を検討し、計画的に貯蓄を増やしていきましょう。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー