アンペアを変えると値上がりした電気代を「節約」できる? もし「30アンペア」から「20アンペア」へ変更したらどれくらい安くなる?
ただし、アンペアを変更することで生活に不便が生じる場合もあるため、注意が必要です。
本記事では、30アンペアから20アンペアに変更した場合の節約効果を紹介するとともに、アンペアを引き下げた場合に考えられるリスクなどについて解説します。
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目次
30アンペアから20アンペアに変更した場合の節約効果
月々の電気代は、実際に使用した電気量と、アンペア数ごとに設定された基本料金で決まるようです。アンペアは電流の大きさを指すもので、契約するアンペア数によって一度に使用できる電気の量が変わるとされています。
例えば、電力量の大きな家電を使用したり、同時に複数の家電を使用したりする機会が多い家庭では、大きめのアンペア数で契約した方がよいでしょう。そうでない家庭では電気代を節約するためにもアンペア数を引き下げた方がよいかもしれません。
東京電力エナジーパートナーの場合は、アンペアごとの基本料金が表1のように設定されています。
表1
| アンペア数 | 基本料金 |
|---|---|
| 10アンペア | 311円75銭 |
| 15アンペア | 467円63銭 |
| 20アンペア | 623円50銭 |
| 30アンペア | 935円25銭 |
| 40アンペア | 1247円00銭 |
| 50アンペア | 1558円75銭 |
| 60アンペア | 1870円50銭 |
※東京電力エナジーパートナー株式会社「従量電灯B・C」を基に筆者作成
今回の事例では「30アンペアから20アンペアに変更したらどれくらい安くなるか?」ということですが、上記の表を踏まえると30アンペアの基本料金が935円25銭、20アンペアが623円50銭なので、311円75銭の節約になります。1年に換算すると3741円の節約ができる計算です。
ただし、契約している電力会社などにより異なる可能性があるため、あくまで参考程度にしてください。
アンペアを引き下げた場合に考えられるリスク
アンペア数を引き下げると、一度に複数の家電を使用した場合などにブレーカーが落ちやすくなる可能性があります。
東京電力エナジーパートナーによると、おもな家電のアンペアの目安は以下の通りです。
・電子レンジ(30リットルクラス):15アンペア
・IHジャー炊飯器(5.5合・炊飯時):13アンペア
・ヘアドライヤー:12アンペア
・アイロン:14アンペア
30アンペアで契約していた場合は、電子レンジと炊飯器、ヘアドライヤーとアイロンなどを同時に使用しても問題なかったかもしれませんが、20アンペアに引き下げると同時の使用は難しくなる可能性があります。そのため、不便を感じるケースもあるでしょう。
アンペアを引き下げる場合の家電の使い方のコツは?
電気代節約のためにアンペアを引き下げるのであれば、家電の使い方に注意しなければなりません。ポイントは、一度に大きな電力を使わないようにすることです。
例えば、炊飯器でご飯を炊いているときに電子レンジを使うとブレーカーが落ちてしまうおそれがあるときは、炊飯器のタイマーを使って時間をずらすとよいでしょう。
一方、掃除と洗濯・料理を同時におこなうと複数の家電を同時に使う可能性があるため、それぞれの時間帯を分散させるのもおすすめです。
30アンペアから20アンペアへ変更すると年間3500円以上節約できる場合もある
電気代は電気の使用量とアンペア数ごとに設定された基本料金で決まるため、契約しているアンペアを引き下げることで節約できる可能性があります。
東京電力エナジーパートナーの「従量電灯B」では、30アンペアから20アンペアへ引き下げると、年間3500円以上の節約ができるようです。
ただしアンペアを引き下げると、複数の家電の同時使用でブレーカーが落ちやすくなる可能性があるため、家電の使い方に工夫が必要です。無理のない範囲で、電気代の見直し方法の一つとして考えてみてもよいでしょう。
出典
東京電力エナジーパートナー株式会社 従量電灯B・C
東京電力エナジーパートナー株式会社 主な電気機器のアンペアの目安
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
