「スマホ充電器の挿しっぱなし」は電気代にどう響く?やっぱりこまめに抜いたほうが良い?
この記事では、スマホ充電にかかる電気代の目安や、待機電力の影響について、分かりやすく解説します。
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スマホ充電器の待機電力はどれくらい?
スマートフォンの充電器をコンセントに挿したままにしていると、使用していない状態でもわずかに電力を消費します。これは「待機電力」と呼ばれ、多くの家電製品に共通する現象です。
一般的なUSBタイプのスマホ充電器の待機電力は、年間で約0.26kWhとされており、電気代に換算すると年間で10円未満にとどまります。そのため、スマホ充電器の電力消費は非常に小さく、日々の暮らしにおいては、ほとんど意識しなくてもよいレベルといえるでしょう。
フル充電後につなぎっぱなしだとどうなる?
スマホ充電器の待機電力はごくわずかですが、では実際にスマートフォンを充電した場合の電気代はどのくらいなのでしょうか。
スマートフォンのフル充電にかかる電気代は、バッテリー容量や電気料金単価によって異なりますが、一般的な計算方法は以下のとおりです。
バッテリー容量(mAh) × 定格電圧(V) ÷ 1,000 = 電力量(Wh)
電力量(Wh) ÷ 1,000 × 電気料金単価(円/kWh)= 電気代(円)
たとえば、バッテリー容量が3,500mAh、定格電圧が3.7Vのスマートフォンを、電気料金単価31円/kWhで計算すると、次のような計算になります。
3,500mAh × 3.7V ÷ 1,000 = 12.95Wh
12.95Wh ÷ 1,000 × 31円 = 約0.4円
つまり、1回のフル充電にかかる電気代はおよそ0.4円となります。毎日充電した場合でも、1ヶ月で約12円、1年間で約146円です。このため、充電器を挿しっぱなしにしていても、電気代の面で大きな負担になることはほとんどないといえるでしょう。
一方で、注意したいのは、スマートフォンのバッテリー寿命です。リチウムイオン電池は、満充電の状態が長く続くと、劣化しやすくなる傾向があるといわれています。
最近のスマートフォンには、過充電を防ぐ仕組みが搭載されているものも多く、すぐに悪影響が出るわけではありませんが、長く快適に使うためには、充電が終わったらケーブルを外す習慣をつけておくと安心です。
それでも「コンセントを抜く習慣」は役立つ
スマートフォンの充電器1つでかかる電気代は、ごくわずかです。ただ、家の中には待機電力が比較的高い家電製品もあります。たとえば、テレビや電子レンジ、炊飯器などは、電源を切っていても待機状態で一定の電力を消費しています。
こうした家電の待機電力をまとめて見直すことで、年間で数千円~1万円前後の節電につながる可能性もあります。日々の小さな積み重ねが、電気代全体の見直しにもつながっていくでしょう。
また、安全面でも「コンセントを抜く習慣」は効果的です。使っていない機器を挿しっぱなしにしておくと、コンセント部分にホコリがたまり、トラッキング火災のリスクを高める原因になることがあります。
とくに、長期間使用しない家電や、湿気がこもりやすい場所にあるコンセントなどは、意識して抜いておくと安心でしょう。
電気代は数円でも、暮らしを見直すヒントに
スマホ充電器の待機電力による電気代は、年間でも数円から十数円程度にとどまり、「挿しっぱなしで年間1000円損をする」といった話は、実際のデータとは異なります。
とはいえ、こうした小さな電力消費をきっかけに、家の中の節電や安全対策を見直してみることには意味があります。毎日の暮らしの中で、「少しだけ意識する」ことが、結果的に家計の見直しや安心感につながっていくかもしれません。
ちょっとした行動の積み重ねが、快適な暮らしづくりの第一歩になるといえるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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