子どもが多い我が家は「月3万円」の貯金がやっとです…。世の「30代夫婦」は毎月いくらくらい「貯金」しているのでしょうか?
配信日: 2025.05.20

本記事では、30代の2人以上世帯における月平均貯蓄額や、子ども1人にかかる学費などを解説します。

ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
30代「2人以上世帯」の月平均貯蓄額は「約6万4000円」
金融広報中央委員会「知るぽると」の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」を基に試算すると、30代(2人以上世帯)の月平均貯蓄額は、約6万4000円です。
同調査によれば、世帯主の年齢が30歳代の2人以上世帯における年間手取り収入(税引後)は、平均546万円でした。また、同様に世帯主の年齢が30歳代の2人以上世帯における「臨時収入を含む年間手取り収入からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)」は、平均で14%です。
これを計算すると、546万円×0.14(14%)÷12ヶ月=6万3700円となり、月に約6万4000円貯蓄していることが分かります。
表1は、調査結果のデータを参考に、30代から60代の月平均貯蓄額を求めたものです。
表1
年代 | 年間手取り収入(税引後) | 臨時収入を含む 年間手取り収入からの貯蓄割合 (金融資産保有世帯) |
月平均貯蓄額 |
---|---|---|---|
30代 | 546万円 | 14% | 6万3700円 |
40代 | 629万円 | 12% | 6万2900円 |
50代 | 642万円 | 12% | 6万4200円 |
60代 | 525万円 | 11% | 4万8125円 |
出典:金融広報中央委員会 知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」を基に筆者作成
幼稚園から大学まですべて公立(国立)に行っても子ども1人「500万円以上」の学費がかかる可能性
幼稚園から大学まですべて公立(国立)に行っても、子ども1人あたりの学費が500万円以上かかる可能性があります。
以下の学費(幼稚園から高等学校)の計算式は、文部科学省「令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要」より「学校教育費+学校給食費」から求めたものです。
・幼稚園(公立):8万4597円×3年間=25万3791円
・小学校(公立):12万158円×6年間=72万948円
・中学校(公立):18万6414円×3年間=55万9242円
・高等学校(全日制)(公立):35万1452円×3年間=105万4356円
また、以下の学費(国立大学)の計算式は、文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」から求めました。
・国立大学:入学料28万2000円+授業料53万5800円×4年間=242万5200円
よって、幼稚園から国立大学までの学費を足すと、501万3537円かかることになります。
実際には、学習塾や習い事などの費用も考慮する必要があり、一般的に教育費の目安は「子ども1人1000万円」ともいわれています。
「月3万円」でも大学進学までに「650万円程度」貯金できる可能性がある
月3万円貯金すると、子どもが大学に進学するまでに約650万円貯金できる可能性があります。
子どもが生まれてから18歳になるまで貯金する場合、月3万円×12ヶ月×18年=648万円貯金できる計算です。
教育費は、一度に1000万円かかるわけではないため、月3万円ずつでも確実に貯めていくことが望ましいでしょう。まとまったお金がかかる大学進学までに、300万円~500万円程度貯金しておくと、安心かもしれません。
まとめ
金融広報中央委員会「知るぽると」の調査データによれば、2人以上世帯の30代は、月に平均6万4000円ほど貯蓄しているようです。また、幼稚園から大学まですべて国公立に行く場合、500万円以上必要となる可能性があることが分かりました。
仮に月3万円を貯金するとしても、子どもが生まれてから大学進学までに650万円程度貯められる可能性があるため、焦らず確実に貯金していくことが重要です。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降) 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号8 年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)、統計表の番号77 年間手取り収入(税引後)
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 2 調査結果の概要 表1 学校種別学習費総額の推移(1ページ)
文部科学省 私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について (参考2)国公私立大学の授業料等の推移
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー