友人はあらゆる電化製品の「コンセント」をこまめに抜くそうです。我が家はほとんど「挿しっぱなし」…電気代は年間でどれだけ違いますか?
実際は、電源をオフにしていても、コンセントに挿しっぱなしの状態では微量ながら電力を消費している家電も存在します。 こうした「待機電力」は一つひとつは小さくても、年間で積み重なると数千円規模の電気代になることもあるでしょう。
今回は、家電の待機電力と電気代を紹介します。節約のヒントとして、ぜひ参考にしてください。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
待機電力でかかる年間電気代は約7000円!
資源エネルギー庁の調査によると、一般家庭の電力消費量のうち待機電力が占める割合は約5.1%と報告されています。これをもとに、待機電力による年間の消費量は約228kWhと推計されます。
では、この228kWhが電気代にするとどのくらいになるのでしょうか。
目安として使われる電気料金単価(31円/kWh)をかけ合わせると、待機電力による年間の電気代は約7068円になります。
つまり、何もしていないように見えても、見えないところで7000円近く電気代がかかっている可能性があるのです。
待機電力が大きい家電トップ5を知ろう
では、家の中でどの家電が特に待機電力を多く消費しているのでしょうか。資源エネルギー庁の待機電力の家電別ランキングのデータを見ると、「ガス温水器」が全体の19%と最も多く、「テレビ」(10%)、「エアコン・電話機」(各8%)、「BD・HDD・DVDレコーダー」(6%)、「温水洗浄便座」(5%)と続きます。
ガス温水器はお湯の温度や量を調整するため、テレビはリモコン操作や番組表の更新のために、常に電力を消費しています。
特に温水洗浄便座は、便座や温水を保温するために電力を使い続けるタイプが多く、意外と見落としがちな存在です。
「挿しっぱなし」のままでもいい家電もある
すべての家電のコンセントを抜けばいいというわけではありません。例えば、冷蔵庫やエアコン、太陽光発電機器などは、常に通電していることを前提に作られています。無理に抜くと、故障や設定リセットの原因になることもあるでしょう。
またテレビやレコーダーは、コンセントを抜くと番組表の更新や予約録画ができなくなり、不便さが出る場合もあります。どの家電が待機電力を使っていて、どの家電はそのままで問題ないのか事前に知っておくことが、ストレスのない節電につながるといえるでしょう。
家電ごとに“メリハリ”をつけた節電がポイント
全部の家電のコンセントを抜く生活をすれば、年間で7000円ほど節約になるかもしれません。しかし、月にすれば約600円。これを「大きい」と感じるかどうかは人それぞれです。
ポイントは、「使っていないもの」にだけ目を向けることです。例えば季節家電や、ほとんど使っていない電子機器のコンセントをこまめに抜くだけでも、節電効果は十分あるでしょう。一方で、冷蔵庫やエアコンのように常時稼働が前提の家電は、そのまま使ったほうが安全で効率的です。
家族みんなで話し合いながら、使っていない家電の見直しを進めてみるのも一つの方法です。ちょっとした意識の変化が、毎月の光熱費を確実に助けてくれるかもしれません。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
資源エネルギー庁 省エネルギー対策課 平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
