電子レンジ「500W」と「600W」ではどちらがお得にお弁当を温められる?

配信日: 2025.05.27
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電子レンジ「500W」と「600W」ではどちらがお得にお弁当を温められる?
電子レンジでお弁当を温めるとき、「500Wにするか600Wにするか」で迷ったことはありませんか? 出力が高いほど早く温まりそうだけど、電気代は高くなる? それとも短時間で済むから安い?
 
実際のところ、どちらがお得なのかは「電気代」と「加熱時間」、そして日々の使い方によって変わってきます。
 
本記事では、500Wと600Wの出力による電気代の比較にくわえて、毎日の電子レンジ使用でムリなく節約するための工夫についてもわかりやすく解説します。
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電子レンジの「W(ワット)」ってなに?

電子レンジの「W(ワット)」は、加熱のパワーを示す単位です。数字が大きいほど加熱力が強く、同じものを温める時間は短くなります。
 
一般的に、お弁当や総菜などの温めには500Wと600Wの出力がよく使われます。多くの家庭用電子レンジには、500Wと600Wのいずれか、または両方の出力設定が搭載されています。この100Wの違いで、加熱時間や電気代にどう影響するのかを次で詳しく見ていきましょう。
 

電気代と加熱時間を比較! お弁当を温めるならどっち?

お弁当を温めるとき、「出力が高い=電気代が高い」と思われがちですが、実は加熱時間が短くなる分、電気代に大きな差はありません。ここでは、500Wと600Wで同じお弁当を温めた場合の違いを比較してみましょう。
 
電気代の計算式は「消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電気料金単価(円/kWh)」で求められます。
 
電子レンジに表示される500Wや600Wは消費電力ではなく、「定格高周波出力」です。実際の消費電力は機種によって異なりますが、一般的に定格高周波出力の1.5倍~2倍とされています。また、加熱時間は、一般的に500Wは600Wの1.2倍程度とされています。
 
今回は、定格高周波出力の2倍として消費電力を計算すると表1の通りです。
 
表1

出力 消費電力の目安 加熱時間 電気代
500W 約1.0kW 約2分20秒 約1.21円
600W 約1.2kW 約2分 約1.24円

※電気料金単価は、公益社団法人 全国家庭電気公正取引協議会が定めている31円/kWhをもとに筆者にて計算し作成。
 
結果を見ると、加熱時間は600Wの方が短いものの、電気代はほぼ同じということがわかります。
 

毎日の電子レンジ使用で節約するためのちょっとした工夫

電子レンジの出力の違いでは電気代の差がほとんどありませんが、ちょっとした使い方で電気代を抑えることもできます。以下のような工夫を取り入れることで、より効率的に節約ができます。
 
・一度にまとめて温めすぎない
お弁当やおかずを一度に大量に温めると、加熱ムラが起きやすく、結局長時間加熱することになり、かえって電気代がかさむ場合があります。食品はできるだけ平らに広げて、適量ずつ温めることで加熱効率が上がり、時間と電気代の節約につながります。
 
・室温に近づけてから温める
冷蔵庫から出したての食品は冷たいまま温めるより、数分置いてから加熱する方が効率が良く、電気代の節約につながります。
 
・電子レンジの庫内をキレイに保つ
庫内に汚れが残っていると、熱の伝わり方が悪くなり、余分な時間がかかってしまいます。加熱効率が落ちるだけでなく、ニオイや焦げの原因にも。こまめに拭き掃除をして、効率よく加熱できる状態を保ちましょう。
 
また、時間帯によって電気料金が異なるプランを契約している場合は、電気料金が高い時間帯は使用する頻度を控えたり、プランを見直したりすることも方法です。
 

まとめ 自分に合った使い方で、ムリなく節約を

電子レンジの出力設定が500Wでも600Wでも、電気代の差はごくわずかです。加熱時間は600Wの方が短いものの、トータルで見るとどちらがお得かは使用シーンや好みによって変わります。
 
また、出力以上に日々のちょっとした使い方が、節電や時間短縮につながることもあります。
 
たとえば、温めすぎを避けることや、庫内を清潔に保つだけでも、加熱効率はアップします。「どちらが絶対に得か」ではなく、ライフスタイルに合った使い方を選び、上手に使い分けることが、無理のない節約への近道です。
 

出典

公益社団法人 全国家庭電気公正取引協議会 よくある質問 Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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