銀行の担当者が教えてくれた「自動積立定期預金」。普通の定期預金と仕組みや金利は異なるの?
この記事では、自動積立定期預金の基本的な仕組みや、定期預金との違い、金利の考え方について、分かりやすく解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
自動積立定期預金とは?
自動積立定期預金とは、毎月決まった金額を普通預金口座から自動で引き落とし、その金額を定期預金として積み立てていく金融商品です。
金融機関ごとに商品名は異なります。例えば三菱UFJ銀行では「自動つみたて定期預金」、ゆうちょ銀行では「自動積立定期貯金」ですが、基本的な仕組みはほぼ同じです。
毎月一定額が自動で積み立てられるため、自分でお金を動かして貯金をすることが苦手な方でも、無理なく計画的に貯金できる点が魅力的といえます。
そのほかにも、以下のようなさまざまなメリットがあります。
●積立金額を少額から設定可能
●投資と違って元本割れのリスクが少ない
●普通預金と比較して金利が高い など
自動積立定期預金と定期預金の違いは?
一般的に知られている「定期預金」は、まとまった金額を一度に預けて一定期間保有するタイプの金融商品です。預入期間満了後に、利息とともに元本を受け取ります。
基本的には余剰資金を運用するための商品であり、手元資金が少ない方にはあまり向いていません。
基本的に金利は定期預金に連動する
自動積立定期預金の金利は、一般的に銀行が提示する定期預金金利に連動して決まります。
例えば、ある大手銀行における2025年5月26日現在の定期預金の金利は表1の通りです。
表1
| 預入期間 | 金利 |
|---|---|
| 1年 | 年0.2750% |
| 2年 | 年0.3250% |
| 3年 | 年0.3500% |
| 4年 | 年0.3750% |
| 5年 | 年0.4000% |
| 6年 | 年0.4250% |
| 7~9年 | 年0.4500% |
| 10年 | 年0.5000% |
※筆者作成
自動積立定期預金では、毎月積み立てる金額ごとに預入時期が異なるため、各時点における積立金額に対して満期日までの預入期間に応じた金利が適用されます。
このように、毎月の積立金額ごとに金利や適用期間が異なるため、同じ金額をまとめて定期預金に預けた場合と比べると、受け取れる利息の総額は少なくなる可能性がある点に注意が必要です。
目的に合わせた預金方法の選択が重要
これら2つの預金方法は、単に金利だけで比較するのではなく、「どのようにお金を貯めたいか」という目的に合わせて選ぶことがポイントです。
●習慣的に貯金ができる仕組みを作りたい
●毎月の余剰資金を活用してコツコツ貯めたい
●教育資金やマイホーム資金など、将来の長期目標に向けて準備したい
●ボーナスや退職金など、まとまったお金を安全に運用したい
●一定期間、大きな資金を使う予定がない
●普通預金より高めの金利で、確実に資金を運用したい
また、自動積立定期預金でコツコツ貯める習慣を作りつつ、ボーナスなどのまとまったお金は定期預金を利用するなど、2つの運用方法を併用するのも効果的です。
自動積立定期預金は、定期預金の金利で毎月コツコツ積み立てる資産運用方法
自動積立定期預金と定期預金は、どちらも安全性が高く、堅実にお金を増やす方法として人気のある金融商品です。ただし、その仕組みや適しているシーンは異なります。
無理なく継続的に貯めていきたいなら自動積立型、まとまった資金をしばらく動かす予定がなければ一括型の定期預金が向くでしょう。目的やライフスタイルに合わせて、最適な方法を選ぶことが、将来の安心につながります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
