倹約家の友人は月の生活費が「10万円」とのこと。正直「節約しすぎ」だと思うのですが、一人暮らしの「平均的な生活費」はいくらくらいなのでしょうか?

配信日: 2025.06.04
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倹約家の友人は月の生活費が「10万円」とのこと。正直「節約しすぎ」だと思うのですが、一人暮らしの「平均的な生活費」はいくらくらいなのでしょうか?
生活スタイルやお金をかけたいもの・サービスなどにかかわる価値観は人それぞれ異なるため、「これが正解」という一般的な答えはないでしょう。とはいえ、周りの人と比較した際、相手や自分のお金の使い方が気になってしまうこともあるかもしれません。
 
今回の事例では、倹約家の友人の生活費が「月10万円」とのことですが、この金額は「節約しすぎ」なのでしょうか。
 
今回は、単身世帯における消費支出額の平均や傾向を参照したうえで、生活費を見直したいときのコツについて解説します。
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単身世帯の消費支出は月額平均では「16万9547円」

まずは、出費の平均額がどのくらいなのかを見てみましょう。総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、2024年における単身世帯の平均消費支出は、「月額16万9547円」という結果でした。
 
この平均額を考えると、月に10万円程度の支出で済んでいる方は、平均より5万円以上節約していることが分かります。
 
ちなみに、消費支出の内訳を見てみると、もっとも割合が多かったのは食料費の4万8204円で、次いでその他の消費支出が2万4592円、住居費の2万3373円、交通・通信費の2万564円、教養娯楽費の2万375円と続きました。
 

ただし、地域・年代などによって傾向が異なる

ひとくくりに「単身世帯」といっても、生活のスタイルはその人によってさまざまです。次に、より具体的な属性に絞ったデータを、総務省統計局「家計調査(家計収支編)単身世帯 詳細結果表 2024年」を用いて見てみましょう。
 
まずは年代別の消費支出平均額を見てみると、34歳までの単身世帯の平均月額は「17万6160円」、35歳から59歳までの平均月額は「18万4750円」と、いずれも全体平均の金額を超えています。一方で、60歳以上になると「15万9249円」と、全体平均を1万円ほど下回るという結果になりました。
 
次に、地域別の消費支出平均額を見てみましょう。もっとも平均月額が高かったのは関東地方の「18万411円」で、もっとも低い北陸・東海地方の「15万4223円」とは2万円以上もの差がありました。
 
また都市階級の比較では、大都市での消費支出平均月額が「18万183円」、中都市は「16万5253円」、小都市・町村は「15万6907円」という結果でした。関東地方には首都圏を含めた大都市が集中していることから、都市の規模が大きな地域では消費支出の平均額が高い傾向にあることが分かります。
 

少しでも「生活費」を節約するコツは?

月10万円は難しくとも、生活費をある程度節約するためには、具体的にはどのような点を心がけたらよいのでしょうか。
 
まず、毎月の出費には大きく分けて「固定費」と「変動費」があります。それぞれに毎月どのような出費があるのかを把握し、その金額を客観的に把握するようにしましょう。もしも「意外と高い」と感じるようであれば、出費を抑えたほうがよいというサインになっているかもしれません。
 
また、日用品や消耗品の買い物をするときに、ついつい余計なものまで買ってしまうという人は、買い物の仕方にも気を配ってみましょう。
 
週に一度、月に一度など買い物をするタイミングをあらかじめ決めて、欲しいものをまとめて購入するようにすると、「ついで買い」の頻度が減るため無駄遣いを防ぐことができます。その際、あらかじめ買わなければいけないものをリストアップしておき、リストにあるもの以外は極力買わないようにするとさらに効果的です。
 

まとめ

今回は、単身世帯における消費支出の平均額を総務省統計局のデータをもとにまとめました。ご友人の暮らしぶりを見て節約の必要性を感じた場合、まずは自分の生活費を固定費・変動費に分けてみて、改めて把握することから始めるのがよいかもしれません。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支(15ページ)
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 2024年 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号2 男女,年齢階級別、表番号3 都市階級・地方別
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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